Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

三井寺 大門が葺き替え

artscene2011-12-17

三井寺の大門、葺き替え完了 仁王像も戻る 

京都新聞 12月16日(金)22時39分配信


 檜皮の葺き替え工事が完成し、仁王像の性根入れ法要が営まれた「大門」(大津市園城寺


 園城寺三井寺大津市園城寺町)の国宝「新羅善神堂」と表門にあたる重要文化財「大門(仁王門)」の檜皮葺(ひわだぶき)屋根の全面葺き替えが完成した。滋賀県立近代美術館大津市)に搬出されていた大門の仁王(金剛力士)像も16日に戻され、風格ある姿が蘇っている。



 新羅善神堂は足利尊氏が1347年に再建し、寺の鎮守神新羅明神像(国宝)をまつる。大門は室町期の1452年の建立。ともに前回の葺き替えから四十数年がたち、傷みが目立ったため、国や県、市の補助で今春から葺き替えを進めていた。事業費は約1億円。



 大門両脇の仁王像は室町期の作で、高さ2メートル70センチという県内屈指の大きさ。県立近代美術館で今秋開かれた「神仏います近江」展で展示するため6月に運び出されていた。この日は運送会社のスタッフ10人がトラックで搬入した2体の像をチェーンでつるして、元通りの場所に安置。その後、性根入れの法要が営まれた。


 同寺は、これまでの3カ年で屋根を修理した一切経蔵(重文)、食堂(じきどう)(重文)とともに竣工式典を来春に開く。福家英明長吏(86)は「美しい姿で新年が迎えられて有り難い」と話していた。