Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

「映画をめぐる美術――マルセル・ブロータースから始める」

artscene2014-05-03


2014年04月22日 - 2014年06月01日

休館日: 毎週月曜日


マルセル・ブロータース、シンディ・シャーマン、アイザック・ジュリアン 他

http://www.momat.go.jp/Honkan/readingcinema/index.html


入場料
一般 850円、大学生 450円、高校生以下無料

10:00から17:00まで
金曜日は20:00まで

月曜休館

入館は閉館の30分前まで。展示替期間・年末年始休館、月曜日が祝日の場合は月曜日開館、翌日火曜日休


access
〒102-8322
千代田区北の丸公園3-1
電話: 03-5777-8600

東京メトロ 東西線 竹橋駅1b出口 徒歩3分




東京国立近代美術館

「映画をめぐる美術――マルセル・ブロータースから始める」


映画をめぐる美術。「映画」そのものではなく、映画をめぐる「美術」。このタイトルが指し示す展覧会とは、いったいどんなものか。まずは英語のタイトル「Reading Cinema, Finding Words (映画を読む、言葉を探す)」が、ひとつのヒントになるかもしれません。映画とは視る(そして聴く) ものだ、というのが普通だとして、この展覧会では、映画を「読む」ことが問題になります。本展覧会は、ユーモラスかつエレガントな振る舞いで、言葉とイメージの関係を浮かび上がらせるブロータースの実践を手がかりに、現在、国際的に活躍する美術家13名のフィルム、写真、ヴィデオ、インスタレーション等の作品を読み解いてみようという試みです。

[関連イベント]
「連続ギャラリートーク」「映画をめぐる美術」という展覧会タイトルからは、映画についての美術、映画と美術、映画ではなく美術、映画vs美術など、二つのジャンルをめぐってさまざまなテーマが引き出されてきます。美術の側から2名、映画の側から2名をお招きし、作品を前に語っていただきます。

日時: 2014年4月26日(土)
出演: 深田 晃司(映画監督)


日時: 2014年5月3日(土)
出演: 牧口 千夏(京都国立近代美術館研究員・本展企画者)


日時: 2014年5月10日(土)
出演: ダヤニータ・シン(出品作家)


日時: 2014年5月31日(土)
出演: 岡田 秀則(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)


いずれも14:00-15:00、企画展ギャラリー(1階)にて


参加無料、申込不要、要観覧券

「金曜の夕べの特集上映」
13名の出品作家のうち、ドミニク・ゴンザレス=フォルステル、ミン・ウォンの特集上映を催します。いずれも、この企画のために作家本人がプログラムを組んでくれた特別版です。


「特集ドミニク・ゴンザレス=フォルステル」


日程: 2014年4月25日(金)、5月9日(金)、5月23日(金)


上映作品:
「最初から[De Novo]」(2009 年)
「ノーリターン[No Return]」(2009年)
「ロミリー[Romilly]」(2012年)
「Belle comme le jour」[トリスタン・ベラとの共作](2012年)
「アトミック・パーク [Atomic Park](2004年)


「特集 ミン・ウォン」

日程: 2014年5月2日(金)、5月16日(金)、5月30日(金)

上映作品:
「不安を食いつくす[Angst Essen / Eat Fear ]」(2008年)
「ペトラ・フォン・カントとドイツ語を学ぼう[ Learn German with Petra Von Kant]」(2007年)
「明日、発ちます[Devo partire. Domani I must go. Tomorrow.]」より「母」(2010年)
「コンタクトホープ[Kontakthope]」(2010年) 「メイキング・チャイナタウン[Making Chinatown]」より抜粋(2012年)


いずれも18:30-19:30、企画展ギャラリー(1階)にて

無料、申込不要、要観覧券


映画をめぐる美術。「映画」そのものではなく、映画をめぐる「美術」。このタイトルが指し示す展覧会とは、いったいどんなものか。まずは英語のタイトル「Reading Cinema, Finding Words (映画を読む、言葉を探す)」が、ひとつのヒントになるかもしれません。映画とは視る(そして聴く) ものだ、というのが普通だとして、この展覧会では、映画を「読む」ことが問題になります。

では、ここで言う「映画を読む」とはどのような行為か。次にヒントになるのが、サブタイトルの「マルセル・ブロータースから始める」です。マルセル・ブロータースとはベルギー出身の芸術家の名です。オブジェや写真・短編映画の制作、著述活動など幅広い創作を展開したブロータースは、1960年代半ばから70年代半ば、戦後美術の転換期に唯一無二の存在感を示しました。

この展覧会がブロータースから始まるのは、彼が、自身の映画を言語の拡張として捉えていたことによります。もともと詩人として出発したブロータースが最終的に映画に行き着いたのは、映画の「動く像(moving image)」という特質を、言語にないものとして重視したからではないようです。ブロータースの映画の特徴は、普段は当たり前すぎて気にも留めない言葉やイメージが、不透明で見慣れぬ、ノンセンスなものとして立ち現れてくることにあります。そのような事態を前に私たちは、言葉とイメージの間、言葉と言葉の間、そしてイメージとイメージの間を跳躍し、自らそこに接続線を引くような行為、すなわち映画を「読む」ことへと誘われていきます。

本展覧会は、ユーモラスかつエレガントな振る舞いで、言葉とイメージの関係を浮かび上がらせるブロータースの実践を手がかりに、現在、国際的に活躍する美術家13名のフィルム、写真、ヴィデオ、インスタレーション等の作品を読み解いてみようという試みです。
美術館で映画を読む、それはきっと刺激的な体験になることでしょう。



CINDY SHERMAN―シンディ・シャーマン写真集 (PARCO Vision CONTEMPORARY)

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The Complete Untitled Film Stills

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