富士山の入山料検討へ
静岡県の川勝平太知事は4日の年頭記者会見で、富士山の環境保全を目的に入山料の導入を検討する考えを明らかにした。今後山梨県や地元自治体、林野庁などと徴収方法などを協議していく。富士山の世界文化遺産登録の可否が6月にカンボジアで開かれる世界遺産委員会で決まるのを見据えた動きだ。
富士山では近年、夏山シーズンに約30万人が登山し、登山道の傷みやごみなどが問題化している。川勝知事は「環境保全を真剣に考えなければならない時期。入山規制のため、入山料は一つの手段」と述べた。
7月1日の山開きまでの導入は時間的に難しく、今夏は山梨県とともに何らかの環境保全対策をとるという。静岡県は2002年から、県税として入山料の導入を検討したが、徴収方法などが決まらず、見送った経緯がある。