Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

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ポール・デルヴォー 夢をめぐる旅

artscene2012-10-05


《夜明け》 1944年



ポール・デルヴォ― 夢をめぐる旅  


ポール・デルヴォ―は、現実を超えた世界を描き出したシュルレアリスムを代表する画家です。うつろな瞳の裸婦、夜汽車、骸骨、神殿などのモティーフが時間の止まった空間に閉じ込められたかのような、幻想的な作風で知られています。これまでほとんど紹介されることのなかった初期や晩年の作品も合わせて、画業の全貌をご覧いただきます。




《行列》 1963年 ポール・デルヴォー財団蔵


 ポール・デルヴォー(1897−1994)は、ベルギーのシュルレアリスム絵画を代表する画家です。現実を超えた世界を描くシュルレアリスムの画家のなかでも、とりわけ幻想的な作風で知られます。古代神殿(こだいしんでん)の立ち並ぶ風景を電車が走り、うつろな瞳の女性たちがさまよう、静かでどこか冷たい世界。しかし、夢の世界と現実とが一続きになっているような不思議な空間に、見る人は思わず引き込まれます。


 デルヴォーの作品には、電車、神殿、ランプ、骸骨、女性など同じモティーフが、くり返し描かれます。それは、例えば、駅長になるという夢を持つほど電車好きだった幼い頃、あるいは、教室で骨格標本を見て衝撃を受けたという少年時代の思い出など、画家の個人的な体験や日常生活に結びついています。デルヴォーは、身の回りのありふれた物を糸口にして、超現実世界へとつながる扉を開こうとしたのです。


 この度の展覧会では、シュルレアリスム時代の代表作をはじめ、これまでほとんど紹介されることのなかった最初期の油彩画やデッサン、制作に用いたモティーフも紹介し、画家の創作の原点を探ります。日本ではおよそ10年ぶりの回顧展となります。出品作、約80点のうちおよそ半数以上が日本初公開の作品です



会期・開館時間
会期:平成24年9月12日(水曜日)から11月11日(日曜日)


開館時間:
午前10時から午後5時(入場は4時30分まで)


休館日 月曜日(9月17日、10月8日をのぞく)、9月18日(火曜日)、10月9日(火曜日)



観覧料 一般900円、高校生・大学生450円、小学生・中学生200円


注記:20人以上の団体料金は、一般720円、高校・大学生360円、小・中学生160円
注記:未就学児および障害者手帳等をお持ちの方は無料です。
注記:市内の小・中学生は「学びのパスポート」で無料です。
注記:常設展もご覧いただけます。



主催:府中市美術館
後援:ベルギー大使館
協力:エールフランス航空、KLMオランダ航空
特別協力:ポール・デルヴォー美術館
企画協力:株式会社ブレーントラスト


20分スライドレクチャー 9月16日(日曜日)、9月22日(土曜日)、9月30日(日曜日)、10月6日(土曜日)、10月14日(日曜日)、10月20日(土曜日)、10月28日(日曜日)、11月3日(土曜日)、11月11日(日曜日)
午後2時と3時の2回(内容は同じです)
会場:講座室
費用:無料
展覧会講座 いずれも午後2時、講座室、無料、予約不要


第1回
日時:10月21日(日曜日)
内容:デルヴォー前夜 ベルギー象徴主義絵画
講師:井出洋一郎(当館館長)


第2回
日時:11月4日(日曜日)
内容:ポール・デルヴォー 夢をめぐる旅
講師:音ゆみ子(当館学芸員



交通案内  京王線府中駅から、「ちゅうバス」のご利用が便利です。
 府中駅までは、京王線新宿駅から、特急、準特急で約20分です。


電車をご利用の場合
 京王線府中駅から


ちゅうバス(多磨町行き)「府中市美術館」(1)下車すぐ 8番乗り場から、8時から毎時30分間隔で運行。運賃100円
武蔵小金井駅行きバス(一本木経由)「天神町二丁目」(2)下車すぐ
武蔵小金井駅行バス(学園通り経由)「天神町幼稚園前」(3)下車徒歩8分
 京王線東府中駅北口から


徒歩17分
ちゅうバス(府中駅行き)「府中市美術館」(1)下車すぐ 8時5分から毎時30分間隔で運行。運賃100円
 JR中央線武蔵小金井駅からバス


京王線府中駅行き(一本木経由)バス「一本木」(4)下車すぐ
京王線府中駅行き(学園通り経由)バス「天神町幼稚園前」(5)下車徒歩8分

【巡回】
11月17日〜2013年1月14日 下関市立美術館
1月22日〜3月24日 埼玉県立近代美術館
4月6日〜5月26日 岡崎市美術博物館
6月〜7月中旬(予定)浜松市美術館
7月下旬〜9月(予定)秋田市立千秋美術館