国宝 「日想観図」
世界遺産に指定されている平等院鳳凰堂(京都府宇治市)の扉に描かれた国宝の仏画「日想観図」が本日6日から、11世紀の創建以来、一般に対しては初公開される。
これまでは本尊・阿弥陀如来坐像の後方にあって参拝者の目に触れず限られた人しか見られなかったが、9月に始まった鳳凰堂の大規模修理をきっかけに境内のミュージアム鳳翔館で陳列する。
日想観は、沈む夕日を見て極楽浄土を思い浮かべる修行。鳳凰堂西側の扉2枚(ともに縦約2.6m、横約1.2m)には、左に海に沈む夕日、右に山々や仏堂が描かれている。
創建時から鳳凰堂にあったいずれも国宝指定されている扉絵10面は劣化の進行により徐々に外して保管されていたが、日想観図は最後まで堂内に残っていた。平等院によると、大和絵の手法を採り入れた日想観図としては最古の例とされる。
公開は12月14日まで。
金沢美術工芸大学の研究チームが、別の専門家による科学調査の成果から制作した復元模写も展示される。
問い合わせ
平等院(0774・21・2861)
鳳凰堂内は現在、工事中のため拝観不可。
- 作者: 神居文彰,平等院
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