Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

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アンドレアス・グルスキー 展 ANDREAS GURSKY

artscene2013-07-20



アンドレアス・グルスキー


ドイツの現代写真を代表する写真家、アンドレアス・グルスキー(1955年–)による日本初の個展を開催します。 ドイツ写真の伝統から出発したグルスキーは、デジタル化が進んだ現代社会に相応しい、すべてが等価に広がる独特の視覚世界を構築し、国際的な注目を集めてきました。本展覧会には、1980年代の初期作品に始まり、《99セント》(1999年)、《ライン川II》(1999年)、《F1ピットストップIV》(2007年)、《ピョンヤンI》(2007年)、日本に取材した《東京証券取引所》(1990年)や《カミオカンデ》(2007年)といった代表作から、最新作《カタール》(2012年)にいたるまで、グルスキー自身が厳選した約65点の作品が一堂に会します。


衛星からの画像を基にした「オーシャン」シリーズ(2010年)や、川面を写す「バンコク」シリーズ(2011年)など、その作品は近年ますますコンセプチュアルな様相を強めています。同時に、まるで抽象絵画のような写真は、写真を使った画家とも言えるグルスキーが開拓した新たな境地を伝えています。


展示会場は、初期から今日までを回顧する年代順ではなく、独自の方法にしたがって構成されます。 初期作品と新作、そして、大小さまざまな写真を並置する斬新な展示は、個々の写真を際立たせるとともに、展示室全体を一つの完璧な作品のようにも見せることでしょう。この比類のない展示により、グルスキーの写真世界の魅力を余すところなくご紹介します。






「ベッヒャー派」の一人、現代ドイツを代表する世界的アーティスト
アンドレアス・グルスキーは、1955年に旧東ドイツライプツィヒで生まれ、幼少期に西ドイツに移住しました。 1977年から1980年まで、エッセンのフォルクヴァング芸術大学でオットー・シュタイナートやミヒャエル・シュミットらの指導のもとヴィジュアル・コミュニケーションを専攻し、その後、1980年から1987年まで、デュッセルドルフ芸術アカデミーで写真界の巨匠ベルント・ベッヒャーに師事しました。 そして、カンディダ・ヘーファー、アクセル・ヒュッテ、トーマス・ルフ、トーマス・シュトゥルートらとともに、ベルントと妻ヒラの指導を仰いだ「ベッヒャー派」の一人としてその名を知られるようになります。グルスキーは、2010年よりデュッセルドルフ芸術アカデミーの自由芸術学科を担当し、後進の指導にあたっています。

グルスキーの写真は世界各地の美術館を魅了
グルスキーは、2001年にニューヨーク近代美術館MoMA)で大規模な個展を開催し、一躍世界にその名が知られることになりました。 代表作のひとつである《ライン川 II》が、2011年11月に、クリスティーズ・ニューヨークで現存する写真家の作品として史上最高額となる約433万ドル(日本円で約3億4千万円、当時のレートによる)で落札されたことでも世間を賑わせました。
現在、ポンピドゥ・センター(パリ)、テート(ロンドン)、ニューヨーク近代美術館(ニューヨーク)をはじめとする世界の主要美術館がグルスキーの作品を所蔵しています。




「担当研究員によるギャラリートーク
日時: 7月19日(金)、8月2日(金) 18:30〜19:00
場所: 国立新美術館 企画展示室1E (集合場所は展覧会会場入口)



スケジュール
2013年07月03日 〜 2013年09月16日




ホームページ
http://gursky.jp/


入場料
一般 1500円、大学生 1200円、高校生 800円
アートスペースの開館時間
10:00から18:00まで
金曜日は20:00まで
火曜休館
入館は閉館の30分前まで。


国立新美術館

アクセス
〒106-8558
東京都港区六本木7-22-2
電話: 03-5777-8600
千代田線乃木坂駅6出口より直結,
日比谷線六本木駅4a出口から5分,
大江戸線六本木駅7出口から徒歩4分


【巡回】
2014年2月1日〜5月11日:国立国際美術館大阪市