Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

artscene2013-05-08



JR上野駅公園口、または鶯谷駅南口下車 徒歩10分
東京メトロ 銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅下車 徒歩15分
京成電鉄 京成上野駅下車 徒歩15分
台東区循環バス「東西めぐりん」で上野駅・上野公園バス停から乗車し、1つ目のバス停が東京国立博物館前(2分)。



〒110-8712 
東京都台東区上野公園13-9 
東京国立博物館
tel :03-3822-1111(代表)


平成館 企画展示室 2013年5月8日(水) 〜 2013年6月16日(日)


重要文化財 埴輪 猿 伝茨城県行方市沖洲 大日塚古墳出土 古墳時代・6世紀




猿は古くから日本列島に生息していました。そして人間の生活文化の発展とともに、道具・ことわざ・絵画・物語などのさまざまな場面で登場するようになりました。

母猿にしがみつく子猿の様子、群れで生活を営む様子、食糧を採取し食べる姿などが、人間の生活の身近にあったのでしょう。それらの様子から、私たち人間は多岐にわたる猿のイメージを作り出し、美術の中のたくさんの分野で猿の作品が形になりました。

猿をモチーフとした作品のはじまりは、縄文時代にさかのぼります。多くはニホンザルがその対象となっていますが、13世紀に中国の画家・牧谿(もっけい)の描いた猿が日本へもたらされると、猿の表現に変化が見られます。それまでの写実的な猿の表現だけではなく、想像をもとにした猿など、さまざまな猿が描かれ、作られるようになります。

本特集陳列では数多くある猿の作品の中から、「生活の中の猿」「絵画の中の猿」に焦点を当てました。現代では猿を身近に感じることがなくなってしまいましたが、生物の猿をイメージしながら、博物館の猿をお楽しみいただければ幸いです。

※本特集陳列は、ICOM(国際博物館会議)が制定した「国際博物館の日」に関連して行われる、記念事業「上野ミュージアム・ウィーク」の一部として実施する「三館園動物めぐり」に関連した展示です。



担当研究員の一言
ニホンザルとテナガザルを中心に陳列し、写実的な作品からユーモアあふれる作品まで、バラエティー豊かな展示になりました。博物館の中の猿をぜひお楽しみくださいませ。/小島有紀子、丸山士郎


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http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=3586


主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。

重要文化財 十二神将立像 申神 京都・浄瑠璃寺伝来 鎌倉時代・13世紀
重要文化財 埴輪 猿 伝茨城県行方市沖洲 大日塚古墳出土 古墳時代・6世紀
三猿蒔絵印籠 紐通し朱漆銘「塩見政誠」 江戸時代・19世紀 クインシー・A.ショー氏寄贈
猿曳図 狩野尚信筆 江戸時代・17世紀
猿猴 橋本雅邦筆 明治34年(1901) 個人蔵