Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

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當麻寺 ―極楽浄土へのあこがれ 

artscene2013-04-20

當麻曼陀羅完成1250年記念


 
當麻寺(たいまでら、奈良県葛城市)は二つのピークを持つ山・二上山の東麓に位置する寺院です。本尊はその名も「當麻曼荼羅(たいままんだら)」。阿弥陀如来の極楽浄土の様子をあらわす、約4m四方の巨大な掛幅です。この曼荼羅天平宝字7年(763)、一人の高貴な姫(中将姫・ちゅうじょうひめ)の極楽往生を願う思いによって織りあらわされた奇跡の曼荼羅として広く知られ、信仰され続けてきました。そしてお寺の背後にそびえる二上山へ沈む夕日に、人々は西方極楽浄土へのあこがれの思いを重ね続けてきたのです。


 
本展ではこの「當麻曼荼羅」とともに極楽浄土信仰の拠点となった當麻寺のすがたをご覧いただきながら、1300年以上前の草創期には弥勒如来を本尊とした寺院であり、後には密教化し、修験道(しゅげんどう)とも深く関わるなど、信仰を重層させてきた當麻寺の奥深い歴史とその魅力にも迫ります。寺宝を一堂に会し、関連資料を加えて開催する史上初の「當麻寺」展、ぜひご期待ください。  


重要文化財 當麻曼荼羅
(文亀本) 部分 

※展示期間:4月16日〜21日、5月21日〜6月2日
(奈良・當麻寺

http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2013toku/taimadera/taimadera_index.html


会 期 平成25年4月6日(土)〜6月2日(日)
会 場 奈良国立博物館 東新館・西新館
休館日 毎週月曜日
※ただし4月29日(月)、5月6日(月)は開館し、5月7日(火)は休館


開館時間 午前9時30分〜午後5時
※入館は閉館の30分前まで
※4月26日(金)以降の金曜日は午後7時まで開館

アクセス方法

近鉄奈良駅から徒歩約15分
・JR/近鉄奈良駅から市内循環バス「氷室神社・国立博物館」下車徒歩すぐ


問い合わせ先 050-5542-8600



観覧料金
一般 高校・大学生 小・中学生
個人(当日) 1,200円 800円 500円
団体 1,000円 600円 300円
前売 1,000円 600円 300円


*団体は20名以上です。
障害者手帳をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料です。
*この料金で、同時開催の名品展「珠玉の仏たち」(なら仏像館)、名品展「中国古代青銅器」(青銅器館)も観覧できます。
奈良国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、当日券を400円でお求めいただけます。観覧券売場にてキャンパスメンバーズ会員の学生であることを申し出、学生証をご提示ください。


* 「ミュージアムぐるっとパス・関西2013」で、当日券を一般は1100円でお求めいただけます。観覧券売場にてお申し出ください。
*「奈良トライアングルミュージアムズ」の特典として、奈良県立美術館・入江泰吉記念奈良市写真美術館のいずれかの半券を当館観覧券売場にてご提示いただくと、団体割引が適用となります。



出陳品 出陳品 159件(うち国宝7件、重要文化財43件)


展覧会図録  A4版 349ページ 2,300円


*西新館1階会場内および、
 地下ミュージアムショップにて
 販売しております 。
*図録の購入はこちらへ 




當麻寺(たいまでら)は、二つのピークを持つ山・二上山東麓に位置する寺院です。ご本尊はその名も「當麻曼荼羅(たいままんだら)」であり、阿弥陀如来の極楽浄土をあらわす約4m四方の巨大な掛福です。
この曼荼羅は、8世紀、一人の高貴な女性・中将姫(ちゅうじょうひめ)の極楽往生を願う思いによって織りあわされた奇跡の曼荼羅として知られ、信仰され続けてきました。
今回の當麻寺展では、この曼荼羅が30年ぶりに公開されます。この曼荼羅とともに極楽浄土信仰の聖地となっていった當麻寺の信仰の歴史をたどり、1300年以上の歴史を持つ當麻寺の奥深い魅力に迫る史上初の「當麻寺」展です。






公開講座 ◆ 4月20日(土)「當麻曼荼羅と中将姫説話の諸相」
 日沖 敦子氏(神戸学院大学専任講師) → 終了いたしました
◆ 5月4日(土・祝)「〈寺史〉のなかの役行者當麻寺役行者の旧跡に建つ」
 川崎 剛志氏(就実大学教授)
◆ 5月18日(土)「當麻曼荼羅の信仰史」
  北澤 菜月(当館学芸部研究員)
◆ 5月25日(土)「當麻寺の彫像」
  岩田 茂樹(当館学芸部長補佐)

當麻寺による出張
イベント@奈良博 ◆ 4月7日(日)「中将姫と當麻曼荼羅 絵解き拝礼式とともに」(講話と実演)
 當麻寺中之坊院主 松村實昭師 → 終了いたしました
◆ 4月14日(日)「當麻寺聖衆来迎練供養会式と菩薩講」(講話と実演)
 當麻寺護念院住職 葛本雅崇師、菩薩講中 → 終了いたしました
◆ 4月29日(月・祝)「極楽浄土へのあこがれ」(講話)
 當麻寺奥院住職 川中光教師 → 終了いたしました
◆ 5月3日(金・祝) 「當麻寺の雑学」(講話)
 當麻寺西南院住職 山下真弘師
いずれの回も午後2時から。(1時間程度)(※13時30分より講堂入口で入場券を配布します) 定員180名。当館講堂にて。聴講無料。(※入場の際には展覧会の観覧券、もしくはその半券、国立博物館パスポート等をご提示ください)
當麻寺による法要 ◆4月29日(月・祝)15時15分より(上記出張イベント終了後)
「円光大師像御前法要」當麻寺奥院 



◆5月19日(日)11時より
「導き観音祈願会 声明と尺八による音楽法要」當麻寺中之坊
シンポジウム ◆ 4月27日(土)学術シンポジウム「綴織當麻曼荼羅」 【事前申込制】



當麻寺での現地特別公開
日本最古の梵鐘(ぼんしょう)として名高い當麻寺の国宝梵鐘が、展覧会会期中當麻寺境内で特別公開されます。この期間のみ足場を組み、間近に梵鐘を見て頂けます。本展と併せて當麻寺にもお出かけください。
※伽藍三堂(本堂・金堂・講堂)の拝観券もしくは本展覧会の半券が必要です。
※梵鐘について詳しくはこちらへ[PDF,1.4MB]
 【開帳期間】 4/6〜6/2
 【拝観時間】 10時〜16時


国宝 梵鐘
(奈良・當麻寺
當麻寺の拝観特別割引
展覧会会期中、本展と當麻寺(※)を巡るスタンプラリーを実施します。本展観覧スタンプで當麻寺の拝観料が割引になり、當麻寺拝観スタンプで本展の観覧料が200円引となります(前売券や団体料金は対象外)。3つ以上のスタンプを集めた方には、 記念品(金堂の四天王立像をあしらった特製ミニクリアファイル)をプレゼントいたします。


(※)伽藍三堂(本堂・金堂・講堂)と4塔頭(中之坊、奥院、西南院、護念院)の計5か所。

當麻寺 ライトアップのご案内
 このたび、當麻寺の伽藍三堂(金堂・講堂・本堂)では、堂内の国宝・重要文化財の仏像や工芸品を、LED照明器具によって明るい光の中でご参拝いただけることになりました。


【会期】 4/6〜6/2 ※詳しくはこちらへ[PDF,360KB]
主催 奈良国立博物館當麻寺読売新聞社
後援 文化庁奈良県、葛城市、NHK奈良放送局、奈良テレビ放送
協賛 あいおいニッセイ同和損保岩谷産業きんでん清水建設、大伸社、
大和ハウス工業非破壊検査
協力 葛城市商工会、シーシーエスJR東海、千房、日本香堂仏教美術協会
チラシ (PDF,3.8MB)漫画チラシ(PDF,5MB)



重文 四天王立像のうち持国天立像 [じこくてんりゅうぞう]奈良・當麻寺
飛鳥時代(7世紀)
當麻寺金堂の須弥壇[しゅみだん]上に安置される四天王立像の一つ。漆に混ぜ物をしてペースト状にしたもの(乾漆)を盛り上げて造っており、像内は心木を残して空洞とする。日本における乾漆像の黎明期の様相を示す貴重な作例。

国宝 綴織當麻曼荼羅 [つづれおりたいままんだら] 部分 奈良・當麻寺
中国・唐または奈良時代(8世紀) ※展示期間:4/6〜14、4/23〜5/6
当麻寺の本尊として1000年以上にわたって信仰をあつめてきた根本曼荼羅天平宝字7年(763)、極楽往生を願う貴族の娘(中将姫)の願いに応じ、阿弥陀如来観音菩薩が蓮糸で織ったと伝えられる奇跡の曼荼羅。約4mの大画面に極楽浄土の様子を表す。一般公開は実に30年ぶりとなる 。

重文 當麻曼荼羅(文亀本) [たいままんだら・ぶんきぼん] 奈良・當麻寺
室町時代 永正2年(1505) ※展示期間:4/16〜21、5/21〜6/2
綴織當麻曼荼羅(根本曼荼羅)を写した同寸の絵画である。當麻寺では鎌倉時代にも1度同寸の模写が製作されたが(建保本)、本図はその建保本をもとに製作された。長らく根本曼荼羅に変わって當麻寺本堂厨子内に本尊として懸けられていたが、近年本格修理が行われた。おそらく本展が最初で最後の寺外での公開となる。

国宝 当麻曼荼羅縁起 下巻 部分 [たいままんだらえんぎ] 神奈川・光明寺
鎌倉時代(13世紀) ※展示期間:5/8〜6/2
当麻曼荼羅の成立と中将姫の伝説を表す絵巻。上巻では一人の女性(横佩[よこはぎ]の大臣[おとど]の娘。後世、中将姫と呼ばれる)が称讃浄土経[しょうさんじょうどきょう]を書写し、出家して生身の阿弥陀を拝みたいと願う。すると阿弥陀如来が尼の姿で現れ、蓮糸を集めるように指示する。下巻では観音菩薩が女性の姿で現れ、蓮糸で浄土曼荼羅を一夜のうちに織りあげる。下巻末、娘の往生する場面は約2mに及ぶ壮麗な来迎表現であり、中世絵巻の名場面として有名。

重文 當麻寺縁起 下巻 [たいまでらえんぎ] 奈良・當麻寺
室町時代 享禄4年(1531)

【上】上巻 展示期間:4/6〜5/6
【中】中巻 展示期間:5/8〜6/2
【下】下巻 展示期間:4/6〜5/6、5/14〜6/2
當麻寺の草創と中将姫の伝説を詳しく伝える絵巻。上巻に當麻寺の草創、中巻に中将姫の誕生から継母のいじめを受ける不遇の幼少時代の説話、下巻に称讃浄土経[しょうさんじょうどきょう]の書写から出家、曼荼羅織成の奇瑞、當麻寺での迎講[むかえこう]の様子までを表す。

重文 妙幢菩薩立像 [みょうどうぼさつりゅうぞう] 奈良・當麻寺
平安時代(10世紀)
 
妙幢菩薩とは地蔵菩薩の異名。本像を僧形の神像と考える学説もある。像はケヤキの一材から大半を彫成する古式の一木彫像。量感に富む体型で、全体に穏和な雰囲気がもつ。制作期は10世紀後半と考えられる。

国宝 當麻曼荼羅厨子扉 [たいままんだらずしとびら]奈良・當麻寺
鎌倉時代 仁治3年(1242)
  
當麻曼荼羅を収める巨大な厨子[ずし](當麻寺本堂安置。総高501?)の扉で、鎌倉時代に取りつけられたもの。左右3面ずつの観音開き。総体に黒漆塗とし、表裏には蒔絵[まきえ]で散蓮華[ちりれんげ]や蓮池が描かれている。内面の下方には、造営に結縁[けちえん]した約2千人の名前が記されており、中には鎌倉幕府第4代将軍九条頼経[よりつね]や第3代執権北条泰時[やすとき]の名もみられる。

中将姫坐像 [ちゅうじょうひめざぞう] 奈良・當麻寺
室町時代 永禄元年(1558)
 
當麻寺本堂でまつられている中将姫の像。特別展の事前調査で像内に墨書銘[ぼくしょめい]が見出され、永禄元年(1558)の源三郎[げんざぶろう]作と判明した。源三郎は、室町時代に奈良の宿院[しゅくいん]に住した宿院仏師のひとり。仏道をこころざした中将姫の清廉なイメージを見事に具現化した、源三郎渾身の作である。

称讃浄土仏摂受経 [しょうさんじょうどぶつしょうじゅきょう] 奈良・當麻寺
奈良時代(8世紀) ※展示期間:4/6〜5/6
阿弥陀経』の異訳で、阿弥陀仏とその浄土を称讃し、極楽浄土に往生することを勧める内容の経典。當麻寺の縁起には、中将姫(横佩の大臣の娘)がこの経典を一人で1000巻書写したとの逸話があり、「中将姫願経」と呼ばれる。なお、天平宝字4年(760)に崩じた光明皇后七七忌のため『称讃浄土経』が大量に書写されており、「中将姫願経」はその一部である可能性もある。

重文 円光大師坐像 [えんこうだいしざぞう]奈良・當麻寺奥院
鎌倉時代(14世紀) ※展示期間:4/6〜5/6
 
奥院本堂に本尊として安置される円光大師(法然上人)の像。頭頂部が平たく、丸みをもった慈顔は、鎌倉時代の画像と類似し、こうした画像にもとづき造立されたと考えられる。奥院は浄土宗寺院である京都知恩院の奥院として創建された寺院。本像は応安元年(1368)に知恩院から遷座[せんざ]されたという。

国宝 一遍聖絵 巻第八 [いっぺんひじりえ]神奈川・清浄光寺遊行寺
鎌倉時代 正安元年(1299) ※展示期間:4/23〜5/12
時宗の開祖・一遍智真[いっぺんちしん](1239〜89)の生涯を描く高僧伝絵巻の傑作。全12巻。巻8第5段には一遍が當麻寺を訪れる場面が描かれており、現存する當麻寺本堂(曼荼羅堂)の姿を伝える最古の図として貴重。内陣に蔀格子[しとみこうし]が設けられ、その奧に本尊當麻曼荼羅を安置する厨子須弥壇[しゅみだん]の一部がのぞいている。


當麻寺 ―極楽浄土へのあこがれ 當麻曼陀羅完成1250年記念


 
當麻寺(たいまでら、奈良県葛城市)は二つのピークを持つ山・二上山の東麓に位置する寺院です。本尊はその名も「當麻曼荼羅(たいままんだら)」。阿弥陀如来の極楽浄土の様子をあらわす、約4m四方の巨大な掛幅です。この曼荼羅天平宝字7年(763)、一人の高貴な姫(中将姫・ちゅうじょうひめ)の極楽往生を願う思いによって織りあらわされた奇跡の曼荼羅として広く知られ、信仰され続けてきました。そしてお寺の背後にそびえる二上山へ沈む夕日に、人々は西方極楽浄土へのあこがれの思いを重ね続けてきたのです。


 
本展ではこの「當麻曼荼羅」とともに極楽浄土信仰の拠点となった當麻寺のすがたをご覧いただきながら、1300年以上前の草創期には弥勒如来を本尊とした寺院であり、後には密教化し、修験道(しゅげんどう)とも深く関わるなど、信仰を重層させてきた當麻寺の奥深い歴史とその魅力にも迫ります。寺宝を一堂に会し、関連資料を加えて開催する史上初の「當麻寺」展、ぜひご期待ください。  


重要文化財 當麻曼荼羅
(文亀本) 部分 

※展示期間:4月16日〜21日、5月21日〜6月2日
(奈良・當麻寺

http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2013toku/taimadera/taimadera_index.html


会 期 平成25年4月6日(土)〜6月2日(日)
会 場 奈良国立博物館 東新館・西新館
休館日 毎週月曜日
※ただし4月29日(月)、5月6日(月)は開館し、5月7日(火)は休館


開館時間 午前9時30分〜午後5時
※入館は閉館の30分前まで
※4月26日(金)以降の金曜日は午後7時まで開館



観覧料金
一般 高校・大学生 小・中学生
個人(当日) 1,200円 800円 500円
団体 1,000円 600円 300円
前売 1,000円 600円 300円


*団体は20名以上です。
障害者手帳をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料です。
*この料金で、同時開催の名品展「珠玉の仏たち」(なら仏像館)、名品展「中国古代青銅器」(青銅器館)も観覧できます。
奈良国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、当日券を400円でお求めいただけます。観覧券売場にてキャンパスメンバーズ会員の学生であることを申し出、学生証をご提示ください。


* 「ミュージアムぐるっとパス・関西2013」で、当日券を一般は1100円でお求めいただけます。観覧券売場にてお申し出ください。
*「奈良トライアングルミュージアムズ」の特典として、奈良県立美術館・入江泰吉記念奈良市写真美術館のいずれかの半券を当館観覧券売場にてご提示いただくと、団体割引が適用となります。



出陳品 出陳品 159件(うち国宝7件、重要文化財43件)


展覧会図録  A4版 349ページ 2,300円


*西新館1階会場内および、
 地下ミュージアムショップにて
 販売しております 。
*図録の購入はこちらへ 



公開講座 ◆ 4月20日(土)「當麻曼荼羅と中将姫説話の諸相」
 日沖 敦子氏(神戸学院大学専任講師) → 終了いたしました
◆ 5月4日(土・祝)「〈寺史〉のなかの役行者當麻寺役行者の旧跡に建つ」
 川崎 剛志氏(就実大学教授)
◆ 5月18日(土)「當麻曼荼羅の信仰史」
  北澤 菜月(当館学芸部研究員)
◆ 5月25日(土)「當麻寺の彫像」
  岩田 茂樹(当館学芸部長補佐)

當麻寺による出張
イベント@奈良博 ◆ 4月7日(日)「中将姫と當麻曼荼羅 絵解き拝礼式とともに」(講話と実演)
 當麻寺中之坊院主 松村實昭師 → 終了いたしました
◆ 4月14日(日)「當麻寺聖衆来迎練供養会式と菩薩講」(講話と実演)
 當麻寺護念院住職 葛本雅崇師、菩薩講中 → 終了いたしました
◆ 4月29日(月・祝)「極楽浄土へのあこがれ」(講話)
 當麻寺奥院住職 川中光教師 → 終了いたしました
◆ 5月3日(金・祝) 「當麻寺の雑学」(講話)
 當麻寺西南院住職 山下真弘師
いずれの回も午後2時から。(1時間程度)(※13時30分より講堂入口で入場券を配布します) 定員180名。当館講堂にて。聴講無料。(※入場の際には展覧会の観覧券、もしくはその半券、国立博物館パスポート等をご提示ください)
當麻寺による法要 ◆4月29日(月・祝)15時15分より(上記出張イベント終了後)
「円光大師像御前法要」當麻寺奥院 



◆5月19日(日)11時より
「導き観音祈願会 声明と尺八による音楽法要」當麻寺中之坊
シンポジウム ◆ 4月27日(土)学術シンポジウム「綴織當麻曼荼羅」 【事前申込制】



當麻寺での現地特別公開
日本最古の梵鐘(ぼんしょう)として名高い當麻寺の国宝梵鐘が、展覧会会期中當麻寺境内で特別公開されます。この期間のみ足場を組み、間近に梵鐘を見て頂けます。本展と併せて當麻寺にもお出かけください。
※伽藍三堂(本堂・金堂・講堂)の拝観券もしくは本展覧会の半券が必要です。
※梵鐘について詳しくはこちらへ[PDF,1.4MB]
 【開帳期間】 4/6〜6/2
 【拝観時間】 10時〜16時


国宝 梵鐘
(奈良・當麻寺
當麻寺の拝観特別割引
展覧会会期中、本展と當麻寺(※)を巡るスタンプラリーを実施します。本展観覧スタンプで當麻寺の拝観料が割引になり、當麻寺拝観スタンプで本展の観覧料が200円引となります(前売券や団体料金は対象外)。3つ以上のスタンプを集めた方には、 記念品(金堂の四天王立像をあしらった特製ミニクリアファイル)をプレゼントいたします。


(※)伽藍三堂(本堂・金堂・講堂)と4塔頭(中之坊、奥院、西南院、護念院)の計5か所。

當麻寺 ライトアップのご案内
 このたび、當麻寺の伽藍三堂(金堂・講堂・本堂)では、堂内の国宝・重要文化財の仏像や工芸品を、LED照明器具によって明るい光の中でご参拝いただけることになりました。


【会期】 4/6〜6/2 ※詳しくはこちらへ[PDF,360KB]
主催 奈良国立博物館當麻寺読売新聞社
後援 文化庁奈良県、葛城市、NHK奈良放送局、奈良テレビ放送
協賛 あいおいニッセイ同和損保岩谷産業きんでん清水建設、大伸社、
大和ハウス工業非破壊検査
協力 葛城市商工会、シーシーエスJR東海、千房、日本香堂仏教美術協会
チラシ (PDF,3.8MB)漫画チラシ(PDF,5MB)



重文 四天王立像のうち持国天立像 [じこくてんりゅうぞう]奈良・當麻寺
飛鳥時代(7世紀)
當麻寺金堂の須弥壇[しゅみだん]上に安置される四天王立像の一つ。漆に混ぜ物をしてペースト状にしたもの(乾漆)を盛り上げて造っており、像内は心木を残して空洞とする。日本における乾漆像の黎明期の様相を示す貴重な作例。

国宝 綴織當麻曼荼羅 [つづれおりたいままんだら] 部分 奈良・當麻寺
中国・唐または奈良時代(8世紀) ※展示期間:4/6〜14、4/23〜5/6
当麻寺の本尊として1000年以上にわたって信仰をあつめてきた根本曼荼羅天平宝字7年(763)、極楽往生を願う貴族の娘(中将姫)の願いに応じ、阿弥陀如来観音菩薩が蓮糸で織ったと伝えられる奇跡の曼荼羅。約4mの大画面に極楽浄土の様子を表す。一般公開は実に30年ぶりとなる 。

重文 當麻曼荼羅(文亀本) [たいままんだら・ぶんきぼん] 奈良・當麻寺
室町時代 永正2年(1505) ※展示期間:4/16〜21、5/21〜6/2
綴織當麻曼荼羅(根本曼荼羅)を写した同寸の絵画である。當麻寺では鎌倉時代にも1度同寸の模写が製作されたが(建保本)、本図はその建保本をもとに製作された。長らく根本曼荼羅に変わって當麻寺本堂厨子内に本尊として懸けられていたが、近年本格修理が行われた。おそらく本展が最初で最後の寺外での公開となる。

国宝 当麻曼荼羅縁起 下巻 部分 [たいままんだらえんぎ] 神奈川・光明寺
鎌倉時代(13世紀) ※展示期間:5/8〜6/2
当麻曼荼羅の成立と中将姫の伝説を表す絵巻。上巻では一人の女性(横佩[よこはぎ]の大臣[おとど]の娘。後世、中将姫と呼ばれる)が称讃浄土経[しょうさんじょうどきょう]を書写し、出家して生身の阿弥陀を拝みたいと願う。すると阿弥陀如来が尼の姿で現れ、蓮糸を集めるように指示する。下巻では観音菩薩が女性の姿で現れ、蓮糸で浄土曼荼羅を一夜のうちに織りあげる。下巻末、娘の往生する場面は約2mに及ぶ壮麗な来迎表現であり、中世絵巻の名場面として有名。

重文 當麻寺縁起 下巻 [たいまでらえんぎ] 奈良・當麻寺
室町時代 享禄4年(1531)

【上】上巻 展示期間:4/6〜5/6
【中】中巻 展示期間:5/8〜6/2
【下】下巻 展示期間:4/6〜5/6、5/14〜6/2
當麻寺の草創と中将姫の伝説を詳しく伝える絵巻。上巻に當麻寺の草創、中巻に中将姫の誕生から継母のいじめを受ける不遇の幼少時代の説話、下巻に称讃浄土経[しょうさんじょうどきょう]の書写から出家、曼荼羅織成の奇瑞、當麻寺での迎講[むかえこう]の様子までを表す。

重文 妙幢菩薩立像 [みょうどうぼさつりゅうぞう] 奈良・當麻寺
平安時代(10世紀)
 
妙幢菩薩とは地蔵菩薩の異名。本像を僧形の神像と考える学説もある。像はケヤキの一材から大半を彫成する古式の一木彫像。量感に富む体型で、全体に穏和な雰囲気がもつ。制作期は10世紀後半と考えられる。

国宝 當麻曼荼羅厨子扉 [たいままんだらずしとびら]奈良・當麻寺
鎌倉時代 仁治3年(1242)
  
當麻曼荼羅を収める巨大な厨子[ずし](當麻寺本堂安置。総高501?)の扉で、鎌倉時代に取りつけられたもの。左右3面ずつの観音開き。総体に黒漆塗とし、表裏には蒔絵[まきえ]で散蓮華[ちりれんげ]や蓮池が描かれている。内面の下方には、造営に結縁[けちえん]した約2千人の名前が記されており、中には鎌倉幕府第4代将軍九条頼経[よりつね]や第3代執権北条泰時[やすとき]の名もみられる。

中将姫坐像 [ちゅうじょうひめざぞう] 奈良・當麻寺
室町時代 永禄元年(1558)
 
當麻寺本堂でまつられている中将姫の像。特別展の事前調査で像内に墨書銘[ぼくしょめい]が見出され、永禄元年(1558)の源三郎[げんざぶろう]作と判明した。源三郎は、室町時代に奈良の宿院[しゅくいん]に住した宿院仏師のひとり。仏道をこころざした中将姫の清廉なイメージを見事に具現化した、源三郎渾身の作である。

称讃浄土仏摂受経 [しょうさんじょうどぶつしょうじゅきょう] 奈良・當麻寺
奈良時代(8世紀) ※展示期間:4/6〜5/6
阿弥陀経』の異訳で、阿弥陀仏とその浄土を称讃し、極楽浄土に往生することを勧める内容の経典。當麻寺の縁起には、中将姫(横佩の大臣の娘)がこの経典を一人で1000巻書写したとの逸話があり、「中将姫願経」と呼ばれる。なお、天平宝字4年(760)に崩じた光明皇后七七忌のため『称讃浄土経』が大量に書写されており、「中将姫願経」はその一部である可能性もある。

重文 円光大師坐像 [えんこうだいしざぞう]奈良・當麻寺奥院
鎌倉時代(14世紀) ※展示期間:4/6〜5/6
 
奥院本堂に本尊として安置される円光大師(法然上人)の像。頭頂部が平たく、丸みをもった慈顔は、鎌倉時代の画像と類似し、こうした画像にもとづき造立されたと考えられる。奥院は浄土宗寺院である京都知恩院の奥院として創建された寺院。本像は応安元年(1368)に知恩院から遷座[せんざ]されたという。

国宝 一遍聖絵 巻第八 [いっぺんひじりえ]神奈川・清浄光寺遊行寺
鎌倉時代 正安元年(1299) ※展示期間:4/23〜5/12
時宗の開祖・一遍智真[いっぺんちしん](1239〜89)の生涯を描く高僧伝絵巻の傑作。全12巻。巻8第5段には一遍が當麻寺を訪れる場面が描かれており、現存する當麻寺本堂(曼荼羅堂)の姿を伝える最古の図として貴重。内陣に蔀格子[しとみこうし]が設けられ、その奧に本尊當麻曼荼羅を安置する厨子須弥壇[しゅみだん]の一部がのぞいている。