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寄贈の銅版画、ダリの作品と判明

artscene2012-11-18

寄贈の銅版画、ダリの作品と判明 当初は「がらくた」扱い


古着や不用品を集めて販売する事業を通し、障害者らの雇用支援に取り組む非営利組織「グッドウィル」に、サルバドール・ダリのオリジナル版画が寄贈されていた。この作品は公式ウェブサイト上で競売にかけられている。


 作品が見つかったのは、米ワシントン州タコマにあるグッドウィルの店舗。だれが持ち込んだのかは明らかでない。美術作品や収集品の仕分けを担当するシェイ・マンローさんによると、同僚らは当初、「こんな物を欲しがる人はいない」とがらくた扱いしていた。しかし、もともとダリに詳しかったマンローさんがよく見てみると、裏に保証書が付いていたという。


 ダリのサイン入りのカラー銅版画で、150枚中126枚目という通し番号が入っている。斜め上を指差す手の手首には、ダリの作品によく登場する「溶けた時計」も描かれている。

 
 グッドウィルは鑑定士らに依頼して偽物や盗品でないことを確認。間違いに気づいた寄贈者が取り戻しに来る可能性も考え、1週間待ったうえで競売に出した。湿気のためか紙が曲がり、額などに傷も付いている。競売は19日夜(日本時間20日午後)に締め切られる。


 グッドウィルのオンライン競売では2006年、画家フランク・ウェストン・ベンソンの1924年の油彩画が16万5002ドルで落札されたのが最高額となっている。