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癩院記録―北條民雄が書いた絶対隔離下の療養所

artscene2012-10-02


国立ハンセン病資料館 総務課
         
〒189-0002 
東京都東村山市青葉町4-1-13
         
TEL 042-396-2909
FAX 042-396-2981

http://www.hansen-dis.jp/



2012年10月6日(土)〜12月27日(木)
•開館時間:9:30〜16:30(入館は16:00まで)
•会場:国立ハンセン病資料館企画展示室
•入場料:無料



 2012(平成24)年度秋季企画展「癩院記録[らいいんきろく]―北條民雄が書いた絶対隔離下の療養所―」は、絶対隔離の時代の療養所内を記録した随筆「癩院記録」「続癩院記録」を、当時の道具や写真を用いて展示化したものです。著者の北條民雄は小説「いのちの初夜」で知られ、入所してから亡くなるまでの3年半の間に、癩患者の姿を通して新しい人間像を描こうと、優れた文章を数多く残しました。


 今回の企画展で描く療養所の様子は、プロミンにはじまる化学療法がまだなかった時代のものです。今ではあり得なくなった状況を改めて取り上げる理由は、今回の展示の土台をなす北條民雄の随筆が、症状の重さをはじめ患者を取り巻く当時の状況を背景にして、重度の身体障害を負う者や、症状の進行を止められない病気を患う者が身をもって示す、“それでも人間として生きることの尊さ”を描いているからです。これは原因や時代背景が異なっていたとしても、その人がいかなる状況にあっても人間として存在しているのだという意味で、まぎれもなく社会にとって今日的課題であるはずです。


 元の随筆に加え、展示としても表現することで、私たちは総合すれば文章表現だけでは持ち得なかったリアリティを持つことができるでしょう。目を背けることなく当時存在した背景を認識することではじめて、その中で患者が示した生きることの尊さにも共感できるのだと思います。そのため今回の展示では、随筆に書かれている状況をできるだけ忠実に再現することをめざしました。そこから手に入れる絶対隔離下の療養所と患者についての歴史認識が、今いる個々の回復者と向き合った人間関係につながれば幸いです。また、ハンセン病の歴史と今日的課題との接点を、患者・回復者ではない私たちそれぞれが見つけるのに役立つことを期待します。



北條民雄の人物像や作品について、『吹雪と細雨 北條民雄・いのちの旅』(皓星社 2003年)の著者による講演会を開催します。


講演者:清原 工氏(きよはらたくみ フリーライター
日 時:11月10日(土) 午後1時30分〜3時(午後1時開場)
会 場:当館映像ホール
定 員:150人(予約不要・先着順)





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