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アンデス パコパンパ遺跡


古代アンデス文明、最古級の指導者の墓発見

読売

 ペルー北部・アンデス山中のパコパンパ遺跡を発掘調査している国立民族学博物館大阪府吹田市)など日本・ペルーの合同調査団は20日、金製品が副葬された紀元前700年頃の指導者とみられる人物の墓が見つかったと発表した。


 古代アンデス文明で確認されている中では、同国のクントゥル・ワシ遺跡などと並び、最古級の指導者の墓とみられる。



 首都リマの北北西約700キロ、標高約2500メートルにある古代アンデス文明形成期(紀元前2500年〜紀元前後)の遺跡で、2005年から調査している。


 墓は楕円(だえん)形(長径約90センチ、深さ約25センチ)で、性別不明の1人分の人骨が、頭を南に向け、膝を抱えるような姿勢で見つかった。下あごの近くに金製のリング状の飾り(直径2センチ)や石製の管玉(くだたま)(長さ1・2センチ)が副葬されていた。


 埋葬場所が神殿の中心部付近で、副葬品も豪華であることから、調査団では、神殿を築いた集団の為政者クラスの人物の可能性が高いとみている。同博物館の関雄二教授(アンデス考古学)は「アンデス文明の初期は比較的平等な社会というのが定説だが、地位の差が存在していたことを裏付ける発見だ」としている。