生誕90年 山下清展
特別展 生誕90年 山下清展
《長岡の花火》貼絵/1950(昭和25)年
2012年12月27日〜2013年1月14日
放浪の天才画家、真実の姿がここにある。
展示構成
第一章 その生い立ちから、貼絵との出合い、そして「放浪」
第二章 放浪後、画家として活躍する姿を中心に山下作品の魅力に迫る
第三章 晩年 初めてスケッチブックを携えたヨーロッパへの旅、
貼絵による完成を夢みて挑んだ最後の大作「東海道五十三次」
「美の表現の烈しさ、純粋さはゴッホやアンリ・ルッソーの水準に達している」と梅原龍三郎に評され、緻密で色鮮やかな独特の貼絵の世界を確立させた山下清。「今年の花火見物はどこにいこうかな」という言葉を最後に、1971年、49歳の若さで世を去りました。
山下清の生誕90周年を記念するこの展覧会は、その生い立ちから、貼絵との出合い、彼の代名詞となった「放浪」を第一章、放浪後、画家として活躍する姿を第二章、初めてスケッチブックを携えたヨーロッパへの旅、貼絵による完成を夢みて挑んだ最後の大作「東海道五十三次」から晩年までを第三章として、「日本のゴッホ」「放浪の天才画家」山下清の姿を追います。
彼の放浪生活は、映画や舞台、テレビドラマにもなり、ほのぼのとした物語として幅広い層の支持を受けましたが、その人生が正確に伝えられていたわけではありませんでした。近年、独自の文体で書かれた文章にも注目が集まるなど画家としての再評価が高まるなか、本展では代表的な貼絵はもとよりペン画、油彩、水彩画など約180点を紹介し、遺族の証言に基づく画家、山下清の真実の姿に迫ろうというものです。