セザンヌ・パリとプロヴァンス展
セザンヌ: サント・ヴィクトワール山
10:00〜18:00(金曜日は20:00まで)
入場は閉館の30分前まで
休館日/ 毎週火曜日(5月1日は開館)
後援/フランス大使館
特別協力/オルセー美術館、パリ市立プティ・パレ美術館
「近代絵画の父」と称されるポール・セザンヌの画業を、その創作活動において重要な役割を果たしたパリとプロヴァンスという2つの場所に注目して振り返る個展。オルセー美術館、パリ市立プティ・パレ美術館をはじめ、世界8カ国、約40館からセザンヌ作品が国立新美術館に一堂に会し、セザンヌの個展としては、国内過去最大級の規模を誇る。
セザンヌの画業の出発点となった大作「四季」4点を含む油彩、水彩、デッサンなどを合わせて約90点を北と南の対比という新たな視点で展示。
2012年3月28日(水)- 6月11日(月)
後援
フランス大使館
特別協力
オルセー美術館、パリ市立プティ・パレ美術館
当日券:一般1500円、大学生1200円、高校生800円
展覧会に「100%」のキャッチフレーズがついている。出品作品は全てセザンヌ本人の作品という意味で「セザンヌ100%」。巨匠展では、本人よりも「同時代の画家」の作品が多いというようなことがあるが、デッサンやスケッチ、油絵など出品約80点が全セザンヌ作品。8カ国の約40の美術館から集めてきたものである。
監修者がドニ・クターニュ。セザンヌの故郷にあるグラネ美術館の元館長でフランス国家文化財主任研究官。世界のセザンヌ研究の第一人者であり、2006年にワシントンのナショナルギャラリー、セザンヌ展も監修した。
セザンヌは画家としての成功を夢見て、パリを訪れる。そこで当時の「前衛」であった印象派の影響を十分に受けた。今回のテーマは「パリとプロヴァンス」。セザンヌが2つの土地を何度も行き来していたことは記録に残っていたが、大きく取り上げられたことはなかった。
晩年には故郷のプロヴァンスで描く。古典を踏襲しながら新しい作品群は、マティスやピカソ、ブラックに代表される次の時代の「前衛」への道を切り開いた。その主題は、フォービズムやキュビズムに継承されていく。印象派の祖モネを「モネはただ目だ」と言うセザンヌ。純粋な光の問題ではなく、晩年は絵画的秩序の創造に関心を向けた。
セザンヌは、生涯を通してパリとプロヴァンスを往復し続けた。晩年プロヴァンスに引きこもったというよりもパリからの訪問者も多くいて交流の質が変わっていたことがわかっている。