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三笠宮夫妻 結婚70年

 三笠宮夫妻が22日、結婚70年を迎え、宮内記者会の要望に応えて、70年に際しての「思い」を文書で回答した。宮内庁によると、三笠宮夫妻が揃って文書を公表するのは初めて。互いを慈しむ言葉と共に、戦時中の苦労も綴る。


 
 三笠宮殿下は、昭和天皇裕仁の末の弟にあたり12月に満96歳。米寿の百合子妃との70年について、「振り返ってみるとき、感謝の言葉も見付からないほど」と記し、妃は「いつもいたわってくださった宮様のおかげで今日まで長生きできましたこと感謝の言葉もございません」と深い感謝の気持ちを表した。



 結婚は開戦直前の1941年10月22日。1年余り後の43年1月に三笠宮は中国への派遣軍参謀として南京に赴任。「留守を守っていた妻の労苦は並々ならぬものであったに違いない」と記した三笠宮殿下。帰国後の45年5月には空襲で宮邸が焼失。夫妻で防空室生活も体験。「経済的な労苦はほかの宮家と比べてはるかに大きかった。それを支えてくれたのも妻であった」と振り返った。


 百合子妃は戦後、東京大で学び始めた夫が公務のため授業に出られない時は、借りた友人のノートを写す役目も担った。発表された文書では、結婚当時について「何のわきまえもない18歳」だったと振り返り、義母の貞明皇后に多くのことを教えてもらったと感謝の言葉をつづり、結婚70年のお祝いは内輪で行う予定となっている。