Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

日本民藝館名品展

artscene2011-06-07

東京・目黒 日本民藝館


 月曜 (祝日の場合は開館し、翌日休館)

  
 一般 1,000円
 
 大高生 500円
 
 中小生 200円

 
 10:00-17:00 (入館は16:30まで)

 公益財団法人 日本民芸館
 
 
 〒153-0041
 東京都目黒区駒場4-3-33 

 
 Tel. 03-3467-4527 
 
 Fax. 03-3467-4537


 開館75周年記念 日本民藝館名品展
 
 2011年4月5日(火)- 6月26日(日)


 1936年、暮らしの中に息づく美の世界を紹介するために、日本民藝館が開設された。初代館長には柳宗悦が就任、各地への調査や蒐集の旅、そして活発な展覧会や文筆活動を展開している。

 
 開館75周年にあたる今年、「日本民藝館名品展」が開催。館蔵する陶磁器、染織品、木漆工品、絵画など各分野の逸品を中心に、柳の著した書籍や自筆原稿、写真資料など約500点を展示して、柳が生涯追い求めた美の世界を紹介。
 

 「柳宗悦と新作工芸」と題して民藝館を拠点にして活動した、バーナード・リーチ、富本憲吉、濱田庄司河井寛次郎、芹沢硑介、棟方志功等の代表作約100点を展示する。

 
 彼らは民藝品から美の滋養を汲み取りながら独自の仕事を展開。1936年の開館展示においても、彼らの作品は新作工芸として紹介されている。

 
 多数の展示を行っている併設展も同時開催。



 http://mingeikan.x0.com/events/heisetsu/index.html

 
 梁武事仏碑拓本と中国・日本の磁器
 展示物: 染付山水文鉢 伊万里 17世紀 など

 当館には古染付・古赤絵などの中国磁器と伊万里の染付が併せて約1200点所蔵されています。その中から20数点を、名品のみに絞って展示します。さらに名品展に相応しい木喰仏と梁武事仏碑(6世紀)の拓本も公開します。この拓本(宋拓)は、後に碑が落水したため、日本民藝館所蔵品以外には存在が確認されていません。

 

 日本の民窯陶器
 展示物: 鉄釉白流三耳壺 小代 18〜19世紀 など

 藩の保護を受けず、民需に応じて日常使用のために焼かれた民窯の陶磁器。それらは複雑な形や緻密な模様を必要とせず、数多く作る仕事から熟達した美しい品々を生み出しました。柳宗悦らを魅了した、東北から沖縄までの各地民窯陶器の名品を紹介します。




外邦及びアイヌの工芸
 展示物: 祝上着 台湾・パイワン族 19世紀 など

当館収蔵品の中から、朝鮮と中国を除く外邦の工芸を中心に展示します。主な展示品は、スリップウェアなどの西洋陶器、原始的な機で織られた精巧な台湾の織物や、アメリ先住民族の工芸品などです。また、日本列島北方のアイヌ民族が生み出した衣裳もあわせて紹介します。





日本の染織   
展示物: 紺地剣酢漿草大紋山道文様被衣 18〜19世紀 など

津軽のこぎん、庄内地方の被衣や刺し子、越後上布などの絣織物、丹波布や屑糸織など、柳宗悦によってその美が広く知られるようになった本土の染織品と、質量ともに優れたコレクションとして定評がある、芭蕉布や苧麻など多様な琉球王朝時代の織物を展示します。



朝鮮工芸の精華 I −陶磁器と絵画−
 展示物: 染付鉄砂窓絵花鳥文壺 18世紀前半 など

国内屈指の質と量を誇る当館所蔵の朝鮮陶磁器。そのコレクションの中核である17世紀末から19世紀後半の白磁や染付を中心に、朝鮮時代初期の陶器、そして高麗時代の陶磁を加えて、柳が生涯にわたって愛し続けた珠玉の朝鮮陶磁を紹介します。




朝鮮工芸の精華 II −木漆・金石・絵画−
 展示物: 螺鈿花鳥文箱 19世紀 など

当館が所蔵する朝鮮時代の工芸品は、陶磁器だけでなく木工・漆工・石工・絵画など、様々な分野にわたっています。本展示では、朝鮮の膳や螺鈿・華角などの木工・漆工と、文房具を始めとした金石工芸などの優品を展示します。



日本絵画名品撰
 展示物: 築島物語絵巻(部分) 16世紀 など

 当館が誇る大津絵コレクションを始めとする泥絵・絵馬などの日本の民画に加え、仏教絵画や絵巻など、日本の絵画の優品を展示いたします。併せて、柳宗悦考案により掛軸に仕立てられた、表装の妙技をご覧下さい。



日本の諸工芸
 展示物: 漆絵柏文瓶子 16世紀 など


柳宗悦によって蒐められた日本の諸工芸より名品を選び展覧いたします。秀衡椀に代表される漆絵を中心とした漆工の品々、素材と機能が生んだ造形が特徴的な木工・木彫類、燭台や湯釜などの金工類、その他竹工や革工、硝子など、人々の生活に親しく交わった諸工芸の数々をご覧下さい。



 柳宗悦記念室
 日本を代表する思想家で、日本民藝館の創設者である柳宗悦(1889-1936)。
この「柳宗悦記念室」では宗悦の身辺の品や、アルバム写真、自筆原稿、出版物などの資料を展示して、その生涯を顕彰します。





 柳兼子記念室
 女性声楽家として活躍し、また夫・宗悦の仕事を物心両面にわたり支えた柳兼子(1892-1984)。かつて音楽室として使われていたこの記念室では、自筆楽譜や演奏会プログラムやポスターなどの資料を随時展示し、その生涯を顕彰します。