Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

 東京・町田市立国際版画美術館

artscene2011-03-25




駒井哲郎 1920 − 1976 ―こころの造形物語―
Tetsuro KOMAI Retrospective

夢と現実、すべてが私にとっては夢でもあり現実でもあるのだ。



第1部・第2部、総入れ替えで約500点出品。



 駒井哲郎(1920-1976)は見えるものを描いて、見えない心の内を表現することを追い求め、それを銅版画へと移し変えた人物である。

 
 駒井の創造した世界を、福原義春資生堂)が蒐集した、約500点のコレクションによって展示。今回は全作品総入れ替えの二部編成。慶応義塾普通部時代に制作した初期作品から、ルドンやクレーを解釈しながら独自の表現を生み出した1950年代の作品を経て、病に侵され、その心情を痛切に表現して終わる駒井の創造の軌跡を総覧できる。

 
 町田市立国際版画美術館 企画展示室1・2

 2011年4月9日(土)ー6月12日(日)

 【第1部】4月9日(土)ー5月8日(日)
 【第2部】5月11日(水)ー6月12日(日)

 全ての作品を入れ替え

 休館日 月曜日

 
開場時間
火〜
火ー金    午前10:00ー午後5:00 (入場は午後4 :30まで)
土・日・祝  午前10:00ー午後5:30 (入場は午後5 :00まで)

観覧料金
一般=800円
大・高生=600円
65歳以上=400円
中学生以下=無料

20名以上の団体は100円引き

身体障がい者手帳または愛の手帳等をご持参の方と付き添いの方1名は半額


学芸員によるギャラリー・トーク
5月29日、6月12日  午後2:00より45分程度

http://hanga-museum.jp/exhibition/index/2011-5



駒井哲郎 (1920 - 76)


 戦後日本の銅版画のパイオニアとして表現の可能性を切り開き、後進を育て、日本に銅版画という芸術ジャンルを定着させた美術家。
 
 1920(大正9)年6月14日、東京市日本橋区魚河岸(現・東京都中央区日本橋室町1丁目)に生まれる。1933年に慶応義塾幼稚舎を卒業、普通部に進級、図画教師仙波均平(せんばきんぺい)の指導を受ける。1935年、西田武雄発行の『エッチング』誌で銅版画を知り、西田主宰の日本エッチング研究所に日曜ごとに通い、銅版画の技法や素描の手ほどきを受ける。
 
 1938年東京美術学校(現・東京藝術大学)油画科に入学、1942年同校を繰り上げ卒業。同年東京外国語学校フランス語専修科に入学し、翌年修了。戦災により、油彩画や銅版画を焼失。1950年、春陽会展に銅版画9点を初出品、岡鹿之助に激賞され、一躍注目を集める。1951年、第1回サンパウロビエンナーレでコロニー賞受賞、1952年、第2回ルガノ国際版画ビエンナーレで国際次賞を受賞、棟方志功とともにいち早く世界の舞台で高い評価を獲得した。
 
 1954年、フランスに渡って長谷川潔を訪問、親しく指導を受ける。翌年帰国。1956年、南画廊開廊記念展で個展を開催。1970年、多摩美術大学教授(翌年辞任し非常勤講師)。1971年、東京藝術大学美術学部助教授となり(72年に教授)、初代の版画担当の専任教授として日本の現代版画を指導。1976年11月20日、舌癌肺転移のため逝去。享年56歳。


常設展示 西洋版画の世界―駒井哲郎の視点


【巡回スケジュール】 

「駒井哲郎1920-1976」展は、以下の開場に巡回。

山口県立萩美術館・浦上記念館 2011年7月5日(火)-8月7日(日)
伊丹市立美術館 2011年10月29日(土)-12月18日(日)
郡山市立美術館 2012年1月5日(木)-2月12日(日)
新潟市美術館 2012年2月18日(土)-4月15日(日)
世田谷美術館 2012年4月28日(土)-7月1日(日)