ヌード女性写真展「脱いでみた」
アートでもエロでもない「自然の美しさ」表現 /東京
みんなの経済新聞ネットワーク 2月17日(水)
"「女の子への愛を感じていただければ」と呼び掛ける花盛さん"
渋谷の「ギャラリー・ルデコ」(渋谷区渋谷3)1階で2月16日、フォトグラファー花盛友里さんの個展「脱いでみた」が始まった。
大坂出身の花盛さんは、中学生のころに写真を撮り始め、2009年からフリーランスとして活動。女性誌や音楽誌、広告などでポートレートを中心に撮影している。2014年に発売した写真集「寝起き女子」(宝島社)などで知られる。
女性のヌード写真展となる今回。花盛さんにとってヌードは、専門学校で写真を学んでいたころから撮っていたこともあり「普通のこと」だという。一時ヌードを撮影しない時期もあったというが、「学生の頃に戻ってみてもいいのでは」と2〜3年前から撮影を再開した。
会場にはサイズ、出力や展示方法などが異なる写真を展示。作品は、自然な女性の姿を捉えたカットをはじめ、ヘアメークやスタイリストを交え「桜の木の下」「コインランドリー」「ラブホテル」などさまざまなシチュエーションで撮影した作品、撮影で会ったのを最後に亡くなった親友の写真などさまざま。
17人のクリエーターが花盛さんの写真を冊子の表紙のようにデザインした作品も並ぶ。被写体はモデルや友人もいるが、自身のインスタグラムを通して募った一般女性もいる。「『自分じゃないみたい』と喜ばれ、やってきて良かったと思えた」と花盛さんは振り返る。
展覧会に合わせ、写真集「脱いでみた。」も自費出版した。見るだけでなく、触ったり飾ったり「アートピースとして楽しんでもらいたい」との思いから、広げるとA1サイズになる大判で、あまり写真集には使われないという紙「エバーライト」を使い「隠れデザイン」を入れるなど、ミニマムな中に「遊び心」を取り入れたデザインに仕上げたという。価格は2,500円。
自身の作品を「アートでもエロでもない写真」といい、「(男性より)女の子を撮影する方が、胸が躍る。飾らない自然な体がきれい。自分と近い存在だから良いのかもしれないし、逆に届かない存在だから良いのかもしれない」と話す花盛さん。「ゆっくりとご覧いただき、女の子への愛を感じていただければ」と来場を呼び掛ける。期間中は連日17時ごろまで花盛さんが在廊予定。
開催時間は11時〜19時(最終日は17時まで)。場内は撮影不可。入場無料。2月21日まで。