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十一屋コレクションの名品展 野口柿邨をめぐる文人たち

artscene2012-12-21




12月15日〜2013年2月11日


山梨県立美術館



山梨県立美術館では12月15日(土)〜平成25年2月11日(月・祝)の会期で特別展「十一屋コレクションの名品〜野口柿邨をめぐる文人たち〜」を開催



滋賀県蒲生町(現、東近江市)に本邸を置く「十一屋」野口家は、江戸時代中期に甲府へ出て酒造業を営み繁栄した豪商です。幕末から明治期の四代目当主、野口正忠(号、柿邨)は、滋賀県議会議長までも勤めた名士で、多くの文人たちと交流した文化人でもありました。一際、画家の日根対山、富岡鉄斎と親交し、多くの作品が描かれました。一方、柿邨は江戸絵画の収集にも努め、現在でもその一部が十一屋に伝えられて優れたコレクションとなっています。



山梨県立美術館は、開館以来、十一屋から多数の鉄斎や長子正章に嫁いだ女性南画家の野口小蘋などの寄託を受けてきました。今回、それら以外の絵画や書蹟の一括寄託を受けるにあたり、改めて特別展を開催します。


野口小蘋《宜男富貴図》明治時代(19世紀)

野口小蘋《西王母図》1890年


野口小蘋:近代を代表する女性南画家。
野口本家だから伝わる名品の数々



第3回内国勧業博覧会で最高賞の妙技二等賞に輝いた小蘋の美人画を代表する傑作。


富岡鉄斎《富士山巓麓(てんろく)略図》
明治8(1875)年

富岡鉄斎:最後の文人画家。柿邨との親交で生まれた壮年期の秀作と新発見の作品群


鉄斎が、生涯で一度だけおこなった富士登山を記念して制作した記念すべき作品。絶頂を見下ろす迫力は圧倒的。


この他、最近まで軸装されずに丸められて秘蔵され続けた絵画を新調して初公開します。

日根対山《一品當朝図襖》安政2(1855)年

日根対山:
幕末期の関西を代表する文人画家。美術史の評価を覆す力作揃いのコレクション

野口家本邸を飾った襖絵。普段は蔵の奥にしまわれていて、慶事にのみ出された。門外不出であり、初紹介作品。

曽我蕭白《山水百老図》江戸時代(18世紀)

近世絵画の名品:十一屋に代々秘蔵され続けた江戸絵画の傑作たち

奇想の画家、蕭白の新発見作品。現在では、衝立に貼られているが、入手の経緯は謎。

与謝蕪村《柳渓舟行図屏風》江戸時代(18世紀)

文人画:文人柿邨の優れたコレクションと、交流から生まれた傑作たち。

新出作品。俳諧を良くした蕪村ならではの叙情性たっぷりの佳作。


伊藤博文《七律詩》明治時代(19〜20世紀)

書 蹟:書の大家たちの名品と、柿邨の交友した文人たちの書。

野口小蘋へ贈られた七律詩。野口家の人々と文人たちの交流を垣間見る秀作。





十一屋コレクションの名品展 〜野口柿邨をめぐる文人たち


会 期
2012年12月15日(土) 〜 2013年2月11日(月・祝)


休館日
12月17日(月)、12月28日(金)〜2013年1月1日(火)、
1月7日(月)・15日(火)・21日(月)・28日(月)、2月4日(月)



開館時間
9:00 〜 17:00(入館は16:30まで)


主 催
山梨県立美術館 NHK甲府放送局 山梨日日新聞社山梨放送 テレビ山梨


後 援
テレビ朝日甲府支局 朝日新聞甲府総局 毎日新聞甲府支局
読売新聞甲府支局 産経新聞甲府支局 共同通信社甲府支局
時事通信社甲府支局 山梨新報社 日本ネットワークサービス
エフエム富士 エフエム甲府



観覧料
(前売・団体・宿泊者)
1,000円 (840円) 500円 (420円) 260円 (210円)
( )は20名以上の団体料金、前売り料金、県内宿泊者割引料金



小・中・高等・特別支援学校生は土曜日無料
山梨県内在住の65歳以上の方は無料(健康保険証等持参)
障害者手帳をご持参の方はご本人と介護の方1名が無料


関連イベント
記念講演会? 「甲府の誇り 十一屋野口家の美術コレクション」

日 時 12月15日(土) 14:00〜
講 師 小林忠氏(美術史家、学習院大学名誉教授)
会 場 総合実習室(申し込み不要、聴講無料)
記念講演会? 「野口柿邨をめぐる文人ネットワーク」

日 時 2013年2月2日(土) 14:00〜
講 師 平林彰(当館学芸員
会 場 総合実習室(申し込み不要、聴講無料)
大人のための美術講座&ギャラリー・トーク
ギャラリー・トーク前のちょっとお得なレクチャーです。


日 時 2013年1月19日(土) 13:00〜
講 師 笠嶋忠幸氏(出光美術館学芸課長代理)
会 場 総合実習室、特別展示室
  (申し込み不要、聴講無料 但しギャラリー・トークは本展チケットが必要です)



担当学芸員のギャラリー・トーク

日 時 12月23日(日) 14:00〜
場 所 特別展示室(申し込み不要、本展チケットが必要です)
記念コンサート


日 時 2013年1月12日(土) 14:00〜14:40
演 奏 大間社中 鈴木博延昭氏 (箏)
            中込博美昭氏 (箏)
会 場 総合実習室(申し込み不要、入場無料)
キッズ・プログラム 親と子のアートレクチャー

対 象 小学1〜3年生とその保護者
日 時 2013年1月12日(土) 10:00〜11:30
申込期間 12月12日(水)〜2013年1月9日(水)
キッズ・プログラム あつまれ!びじゅつ探検隊

対 象 小学4〜6年生(保護者の参加可)
日 時 2013年1月26日(土) 10:00〜11:30
申込期間 12月26日(水)〜2013年1月23日(水)



【キッズ・プログラムの申し込みについて】
電話またはFAXにてお申し込み下さい。
? 参加希望プログラム ? 郵便番号・住所 ? 氏名(ふりがな)
? 年齢(学校名・学年) ? 電話番号(Fax番号)
? 参加される保護者名を必ず伝えてください。




【申込先】
山梨県立美術館「キッズ・プログラム」係
TEL:055-228-3322
FAX:055−228−3324


【交通アクセス】
中央自動車道甲府昭和インターチェンジより
・料金所をを昇仙峡・湯村方面へ出て200m先を左折、徳行立体南交差点左折、
 アルプス通りを約2km直進、貢川交番前交差点を左折、国道52号を約1km左側。
 (駐車場:乗用車345台、バス16台、障がい者専用6台 いずれも無料)


JR中央本線甲府駅より
甲府駅バスターミナル(南口)6番乗り場から発車するすべてのバスで約15分、
 「県立美術館」下車。
・タクシーで約15分。(料金1,600円程度)


●昇仙峡より
・敷島営業所行バスで「県立美術館」下車。
【お問合せ先】
〒400-0065 山梨県甲府市貢川1-4-27
TEL:055-228-3322 / FAX:055-228-3324


●取材等の問合せ
 山梨県立美術館 指定管理者 SPS・桔梗屋グループ
  広報担当:五味(ゴミ)・山本(ヤマモト)


●展覧会内容・画像使用に関する問合せ
山梨県立美術館学芸員:平林(ヒラバヤシ)・向山(ムコウヤマ