大英博物館　古代エジプト展

artscene2012-03-23

　古代エジプト人は、人は死後に冥界の旅を経て来世で復活すると考えていました。様々な試練が待つ旅路で死者に守護の力を与える呪文集として作られたのが『死者の書』です。その多くは美しい文字や挿絵で彩られたパピルスの巻物として死者に捧げられました。

　世界最長 37 メートルの『死者の書』、「グリーンフィールド・パピルス」の全容を日本初公開するほか、ミイラや棺、護符、装身具など約 160 点で、古代エジプト人の死後の世界観や、来世へといたる旅の内容を紹介。

　作品はイギリス・ロンドンの大英博物館から出品されます。大英博物館は、1753 年に創設された世界最古の国立博物館で、所蔵作品は 800 万点以上に上り、年間の 600 万人が訪れます。特にエジプト部門は、有名なロゼッタ・ストーンをはじめ、貴重なミイラや棺、副葬品、膨大なパピルス文書など 10 万点以上を擁し、質量ともに世界屈指のコレクションに数えられています。大英博物館の誇るエジプト美術の粋を集めた本展で、古代エジプト人が祈りを込めた来世への旅路の追体験をお楽しみください。

「グリーンフィールド・パピルス(ネシタネベトイシェルウの『死者の書』)」（部分）
第3中間期・第21王朝末期〜第22王朝初期・前950〜前930年頃　パピルス、インク