Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

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川畑順・川畑絵 小品展

artscene2011-12-13


 鎌倉市由比ヶ浜2丁目、六地蔵向かいののギャラリー「Sei Rosso(セイロッソ)」で藤沢市在住の日本画家親子展「川畑順・川畑絵 小品展」が開催される。


 共に東京芸術大学美術学部絵画科で日本画を専攻。日本画家として活動する川畑親子。父、川畑順さんは1951(昭和26)年生まれ。77年に大学を卒業し80年ごろから都内や県内で個展を開いてきた。娘の絵(かい)さんは1981(昭和56)年生まれ。幼少期は漫画家を目指していたが、小学6年生の時に順さんに連れられ同大芸術祭を訪れ、芸大生の自信にあふれた姿に憧れて入学を決意。日本画を選んだのは受験科目が水彩とデッサンで、単純に絵を描くことが得意だった自分に一番向いていると思ったから。幼いころから父の日本画に触れていたことも影響があったという。


 

 作品サイズははがき半分ほどである。順さんは月と麦、里山を描いたシリーズ「月光値千金」から8点。同シリーズは35歳から描き始めたもので、「月の持つ神秘的で不思議な力と日本の自然が持つ優しい美しさ」を表現。古来の日本画の手法にのっとりながら粒子の粗い絵の具と細かい絵の具を交互に使う手法が特徴で、岩絵の具のざらついた感じも大事にしているという。



 絵さんは「女性の心の中にある、見えない気持ちや感情」を表現した美人画7点を展示。大学で裸婦のデッサンを経験したこと機に、「ただ心の中を見て描く」ということに表現の面白さを感じ、「どこか自分の理想の女性を思わせるような女性」を描いている。


 
 現在、印刷会社でデザイナーをしながら作家活動を続け、日本画にラメやスパンコールなどを取り入れる研究などにも取り組んでいる。作品サイズは0号(17.9×13.9センチ)とSM(22.7×15.8センチ)。作品価格は2万〜8万円。


 『月光値千金』の小さいサイズの作品を見たいというリクエストに応えて今回の展示テーマが選ばれた。

 
 開館時間

 11時〜18時(火曜は16時まで、木曜は13時から)

 http://seirosso.exblog.jp/

 水曜定休。12月20日まで。