Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

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東京・練馬区立美術館

artscene2011-07-03


 近代日本画の松岡映丘(まつおか えいきゅう)〔明治14年昭和13年〕(1881-1938)は、
現在の兵庫県神崎郡福崎町に生まれ、大正から昭和初期にかけて文展、帝展を中心に活躍。


 日本のやまと絵の伝統を近代によみがえらせ「新興大和絵」と呼ばれる新しい表現を確立し、東京美術学校(現・東京藝術大学)教授として、橋本明治(島根県浜田市出身)など多くの文化勲章受章者を育てた教育者でもあった。


 源氏物語などの中世絵巻物研究を礎に、日本古典文学に登場する王朝貴族、武者などを色鮮やかに描き上げ、その優雅でロマンチックな作風がある。

 
 30年振りの大規模な回顧展となる本展は、初期から晩年までの代表作約60点や下絵約20点、スケッチ、遺品などを一堂に展覧する。

 

プロフィール

松岡映丘(明治14年〜昭和13年)(1881〜1938)は、現・兵庫県神崎郡福崎町の出身(実兄に民俗学者
柳田國男)。幼少期から歴史画を好み、山名貫義に入門。明治32(1899)年東京美術学校(現・東京藝術
大学)日本画科に入学し、川端玉章、寺崎広業らに学ぶ。同校を首席で卒業し、大正元(1912)年第6回
文展に初入選、以後官展を中心に活躍し、歴史画、武者絵、風俗画の分野で数多くの名作を遺した。


やまと絵の復興運動を展開し、昭和12(1937)年帝国芸術院会員となる。東京美術学校教授として、山口
蓬春、山本丘人橋本明治、杉山寧、高山辰雄など、のちに文化勲章を受章する多くの優秀な画家を育てた。


古典の教養に立脚して時代に生きよ  映丘

《宇治の宮の姫君たち》 〔屏風(六曲一双)右隻・部分 〕 大正元(1912)年 姫路市立美術館
道成寺》 大正6(1917)年 姫路市立美術館
 大下絵 《伊香保の沼》 大正14(1925)年 福崎町立柳田國男・松岡家記念館蔵
《千草の丘》 昭和元(1926)年
屋島義経》 昭和4(1929)年 東京国立近代美術館蔵 
《さつきまつ浜村》 昭和3(1928)年 個人蔵
《右大臣実朝》 昭和7(1932)年 日本芸術院蔵 


練馬区立美術館
10月9日-11月23日
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/
〒176-0021
東京都練馬区貫井1丁目36-16
03-3577-1821

西武池袋線 中村橋駅 2分