Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

 東京都小金井市

artscene2011-05-13

 
 文化財センターは、市内から発見された考古資料・古文書・民具等の文化財を保存・展示する施設である。

 この建物は、「浴恩館」と呼ばれ、昭和5年(西暦1930年)から青年団講習所として使われた由緒のある建物。講習所長であった下村湖人の小説『次郎物語』の舞台としても知られ、空林荘と共に、市史跡に指定されている。4月末から5月中旬には大正時代の末から続くツツジが咲く。

東京都小金井市緑町3-2-37    浴恩館公園内
電話:042-383-1198
休館日:月曜日(祝日にあたるときは翌日)   年末年始

開館時間:午前9時から午後4時30分まで
入館料:無料

交通案内:JR中央線・武蔵小金井駅下車 歩25分
       武蔵小金井駅北口より 関東バス三鷹駅行 小金井公園前下車 歩5分
       JR中央線 東小金井駅下車 歩20分



旧石器時代の石器(野川中洲北遺跡出土)
縄文時代の土器(貫井遺跡等出土)
3江戸時代の古文書(宗門人別帳<左>・御用留<右>)
小金井桜関係資料

 昭和6年に全国の青年団指導者養成のための青年団講習所が開設され、昭和8年から12年まで、作家・下村湖人が所長を勤めた。湖人は講習期間中、空林荘に泊り込み、青年達の指導にあたった。また、湖人はこの頃から「次郎物語」の執筆を始め、第五部に登場する「友愛塾」はこの「空林荘」がモデルとなった。

 「浴恩館」は1928年(昭和3)に京都御所で行われた御大典で使われた建物を「日本青年館」が譲り受け移築したものである。浴恩館で青年団の指導者を養成するため、後に小説「次郎物語」で有名になる下村湖人を所長として招かれた。

 「次郎物語
 1941(昭和16)〜1954(昭和29)にかけて刊行された、5部からなる、主人公の次郎が幼少から青年となるまでの成長の物語。 そばに建つ「空林荘」は、講師の宿舎として使われ、また下村湖人が「次郎物語」の構想を練った。「次郎物語」の第5部は、湖人の浴恩館での実際の教育の実践に基づいて書かれている。