松濤美術館(東京・渋谷)
《鳥の島の財宝》 1952年より
カレル・ゼマン展 トリック映画の前衛
チェコ・アニメ もうひとりの巨匠
チェコ・アニメの巨匠、カレル・ゼマン(Karel Zeman 1910−1989)は、人形アニメーションや絵本で人気の高いイジー・トゥルンカ(1912−1969)と並ぶチェコ・アニメーションを創設した代表的作家の一人である。
ゼマンは第二次世界大戦中、チェコ・アニメーションの発祥地・ズリーンを拠点に制作を開始。ジュール・ヴェルヌの原作をもとに、銅版画から着想した斬新な映像を展開した『悪魔の発明』(1958年)をはじめ、切り紙やガラスなどを使いさまざまな工夫をこらした映像を作り出し、トリック映画の巨匠となった。
本展は、ゼマンの創作活動の全容をたどろうとする、日本で初めての回顧展。遺族が所有している映画の原画や使用された人形とともに、制作過程の一端を知ることができる貴重な資料や絵コンテなどを展示する。
同時に『悪魔の発明』や『クリスマスの夢』『プロコウク氏映画制作の巻』などのアニメーション作品をDVDによって上映し、ゼマンの世界を紹介。父・ゼマンとともに映画制作に携わった長女ルドミラの来日も予定。
2011年6月14日(火)- 7月24日(日)
渋谷区立 松濤美術館
後援 チェコ共和国大使館 カナダ大使館 国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)
協力 株式会社日本スカイウェイ カトーレック株式会社
監修協力 ルドミラ・ゼマン リンダ・スパーレニー・ゼマン 山村浩二
企画協力 株式会社イデッフ
開館時間 午前10時〜午後6時(入館は午後5時30分まで)
毎週金曜日は午後7時(入館は午後6時30分まで)
休館日
6月20日(月)、27日(月)、7月4日(月)、11日(月)、19日(火)
入館料 入館料:一般300円、小中学生100円
土曜日は小中学生無料・障がいのある方は及び付添の方1名無料
座談会 6月18日(土)午後2時〜
「父の思い出」
ルドミラ・ゼマン(カレル・ゼマン長女)
学芸員によるギャラリートーク
6月24日(金)、7月9日(土)、7月21日(木) いずれも午後2時〜
美術映画会
6月25日(土)、7月10日(日)午後2時-
本展出品作品の長編アニメーションをホールにて上映