Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

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中国美術、中東絨毯・ペルシャ

artscene2014-03-01


白鶴美術館開館80周年記念展 春の部



人の一生にも匹敵する80年の間には、空襲・大震災などを始め、幾多の困難に見舞われましたが、これまで大小取り混ぜて223回の展覧会を無事開催し、白鶴美術館は今年、開館80周年を迎えます。月並みな用語ですが、まさに「光陰矢のごとし(烏兎怱怱)」の感を抱きます。創立者白鶴酒造七代目嘉納治兵衛<鶴翁(かくおう)1862〜1951年>は「白鶴美術館設立趣意書」(昭和6年2月)の中で、「…美術奨励に意あり故に多年蒐集する処の美術並びに工芸品の如きも独り自家の愛玩物として死蔵するを好まず、これを社会一般に公開し以て美術思想普及の資に充つべく…」と述べています。「美術思想普及」をどう捉えるか、陳腐な言辞を弄していると感じられる向きもあるかもしれませんけれども、優れた美術作品に接することが、その当人を涵養(かんよう)する一階梯(かいてい)になると確信していたのではないでしょうか。
今春は鶴翁蒐集品の内から、「名品に逢う」と題して、皆様に何度でも逢って戴きたい美術作品を厳選して展示致します。商(殷)周時代の青銅器、唐〜明時代の陶磁器、唐時代の銀器・鏡など当館が誇る中国工芸作品の数々(重要文化財9件を含む)、そして日本の奈良・平安時代の経巻、鎌倉〜江戸時代の絵画、白鳳・平安時代の仏教工芸品等(国宝2件・重要文化財8件を含む)の傑作が皆様をお迎え申し上げます。



ペルシア絨毯 ―土地と産物の名がエキゾチックに響き合う語のひとつではないでしょうか。
かつて宮廷や宗教建築を飾ったペルシア絨毯は、世界的に変貌する近代産業の過渡期に、贅沢な室内装飾として欧米諸国の富裕層を中心とする人びとの心を満たしました。
そうした美術絨毯ともいえる近代ペルシアの作品の中で、まず思い浮かぶのが「メダリオン・アンド・コーナー」(図1参照)といわれる形のデザインです。


2014年3月1日(土)〜6月8日(日)

<月曜日休館>
但し5月5日(月・祝)は開館し、5月7日(水)を休館<開館時間>午前10時〜午後4時30分(但し入館は午後4時まで)

<入館料>
大人:800円 65歳以上・大学・高校生:500円
中・小学生:250円
(団体20名以上は2割引)


記念演奏会日時 2014年4月27日(日)午後2時から
演奏 笙奏者 宮田 まゆみ氏
テーマ 「雅楽の源流 中国 〜商から吹く風・笙(しょう)の音色(ねいろ)〜」


記念講演会日時 2014年5月4日(日)午後2時から
講師 冷泉家時雨亭文庫理事長(冷泉家第25代当主)冷泉 為人氏
演題 「鶴翁と美術」


美術に親しむ会
日時 2014年5月18日(日)午後1時30分から
テーマ 「名品に逢う至福のひと時〜日本・中国美術の傑作〜」

<スライド解説>3月9日・23日、4月6日・20日、5月11日・25日、6月8日の午後2時から(白鶴美術館のコレクションを巡って)


阪神御影駅、JR住吉駅から市バス38系統渦森台行「白鶴美術館前」下車
阪急御影駅から北東約1km(徒歩15分)


公益財団法人 白鶴美術館
HAKUTSURU FINE ART MUSEUM
〒658−0063 
神戸市東灘区住吉山手6−1−1
TEL.FAX.078−851−6001
http://www.hakutsuru-museum.org/