内蒙古文物考古研究所
左上から
「獅子文盒」「鳳凰簪」(赤峰市博物館蔵)、「指輪」「鏡箱」
中央「龍文腕輪」
右「彩色木棺」
草原の王朝 契丹(きったん)
九州国立博物館 9月27日〜11月27日
静岡県立美術館 12月17日〜2012年3月4日
大阪市立美術館 2012年4月10日〜6月10日
東京藝術大学大学美術館 2012年7月12日〜9月17日
九州国立博物館が開館前から準備をすすめてきた大型特別展。およそ1000年前、唐王朝の滅亡によってアジアは新たな時代を迎え、北アジアの草原地帯には大契丹国が生まれました。巧みな騎馬戦術と唐を継承する高い工芸技術は、彼らを美の世紀へといざないます。その名は世界を駆け巡り、ロシア語の「Китай(キタイ)」、英語の「Cathay(キャセイ)」のように、中国大陸を指す言葉として「契丹」の名はいまに息づいています。
仏塔に納められた極彩色の品々、異国の香りただようガラス細工、貴人を飾った宝飾品の数々。長くユーラシアの一角に埋もれていた、あまりにも清らかで典雅な文化芸術。本展はこの美しき契丹文化の世界を、契丹を生きた3人の女性にまつわる品々などからひもといていきます。
まなざしを熱くすれば心が躍り、果てなき美の世界に胸は高鳴る。契丹の文化には、1000年の時を超えた深い魅力があるといえましょう。