Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

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三菱一号館美術館

artscene2011-09-10



所蔵コレクション


トゥールーズ=ロートレック」展


2011年10月13日(木)- 12月25日(日)



19世紀末フランスの画家アンリ・ド・トゥールーズロートレック(1864−1901)は、大胆な色彩と斬新な構図によるポスターやリトグラフにより、近代版画芸術に多大な影響を与えました。当館では、ロートレック自身が生前手元におき、その友人で画廊主でもあったモーリス・ジョワイヤンに引き継がれた、ポスター及びリトグラフ200数十点のまとまったコレクションを所蔵しています。本展では、この貴重なジョワイヤンコレクションの全貌を紹介・展示する予定。



《メイ・ミルトン》 1895年
リトグラフ、ポスター 80×61.5cm


《マルセル・ランデール嬢、胸像》
1895年 
リトグラフ 33×24.5cm


《金色仮面の桟敷席》 1893年
リトグラフ 37×33cm


《ディヴァン・ジャポネ》 1893年
リトグラフ、ポスター
81×62cm



 三菱一号館美術館所蔵のトゥールーズ=ロートレックによるポスター及びリトグラフは、ロートレック自身が生前自分のアトリエにおき、今日までそのまま伝えられた貴重なコレクション。この作品群を画家の没後に引き継いだのが、青年時代からその活動を常に支えた親友の画商モーリス・ジョワイヤンであった。彼は生前にロートレックの展覧会を開催し、画家の早世後は遺産管理者となって、生地である南西フランスの古都アルビに画家の名を冠した美術館を設立することにも尽力している。



 19世紀末パリ、モンマルトルを華やかに描き出した代表的なポスターや、画家の芸術の革新性をもっとも顕著に示すリトグラフの数々から、およそ180点の作品を選りすぐって紹介。


 ロートレック自身が手元に残したこの作品群の中には、革新的な版画制作の過程を示す試し刷りや希少な刷りのリトグラフなどに加えて、身近な人へ向けた献辞やサインのある作品、そして親しい友人たちを招いて自身が料理を振舞った晩餐会のための自作の招待状やメニューカードなど、ロートレックの私的な生活と、その交友関係を垣間見ることのできる貴重な作品が数多く含まれているのが特徴。本展では、これらのまとまったリトグラフコレクションを通じて、ロートレックの独自性と、現代にも通じるグラフィック・アーティストとしての造形感覚を検証する。



 三菱一号館美術館とアルビのトゥールーズ=ロートレック美術館との姉妹館提携を記念し、三菱一号館美術館所蔵のポスター・版画コレクションの加えて、ロートレック美術館より、家族と過ごしたアルビ周辺での日々やジョワイヤンとの友情を示す油彩等を展示し、画家の心の拠り所であった故郷アルビの街とパリ、モンマルトルの歓楽街での制作活動を対比的に再構成して紹介。



 世紀末パリの退廃的な夜の世界に浸った「呪われた画家」という、ロマン主義的な画家像とはまた異なる、親しみ深い様相に溢れた新たな「ロートレック」の世界。

 

三菱一号館美術館
開催期間 2011/10/13ー2011/12/25


休日 月曜日


料金

一般1300円、高大生800円、小中生400円



公式サイト http://mimt.jp/

ロートレックの食卓

ロートレックの食卓