井上ひさし直筆原稿 仙台文学館
2010年4月に亡くなった作家、井上ひさしの小説「吉里吉里人」「青葉繁れる」などの直筆原稿約3万2000枚が、妻のユリさんから仙台文学館(仙台市青葉区)に寄贈された。仙台一高で学び、同館の初代館長も務めていた。
今年2月、ユリさんから、小説や戯曲などの直筆原稿205点と戯曲台本執筆時の参考資料20点の寄贈申し出があり、この寄贈で井上さんの直筆資料のほとんどを市が所有することになる。
直筆原稿の余白には、丸みを帯びた文字でびっしりと直しを入れた跡があり、丁寧な仕事ぶりがうかがえる。同館の赤間亜生・学芸室長(44)は
「言葉にこだわりながら物語を考えていた井上さんの姿が浮かび上がってくる。」
と話す。
今回寄贈された小説「花石物語」のメモなどの公開がすでに始まっており、順次、点数を増やしていく予定。
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