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大阪経済法科大(港区)シベリア抑留の資料 都内施設で保管・公開へ

 戦後、ソ連によって行われたシベリア抑留などで亡くなった4万人を超える人たちの名簿を一人でまとめ、この春、88歳で亡くなった新潟県出身の村山常雄さんが残した膨大な資料が、都内の大学施設で保管され、今後の研究に公開されることになった。


 自らもシベリアに抑留された村山常雄さんは、70歳を迎えた平成8年から、シベリアなどに抑留され亡くなった人たちの調査に一人で取り組み、国内外の資料を集めたりシベリアの墓地を訪ね、およそ4万6300人の名簿を作成し、2014年5月、88歳で逝去した。

 さいたま市の家族の元に残された500点を超える膨大な資料が都内の大学施設で公開・保管される予定になった。大阪経済法科大学の東京・港区にある施設で、自由に閲覧できる。

 戦後、数年間にわたって行われたシベリアなどの抑留は、寒さや飢え、病気・怪我で亡くなった人は5万5000人に上る。実態解明は進んでいない。

 大阪経済法科大 有光健客員研究員

 「名簿に込められた歴史に向き合うことが、戦争を知らない世代にとって大切なことだと思います」