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丹下健三の設計 香川県立体育館 閉館

artscene2014-07-03

 建築家、丹下健三が設計した香川県立体育館(高松市)が、東日本大震災の復興事業の影響による資材費の高騰などで、耐震改修工事に向けた入札が3度連続で不調に終わり、この9月末で閉館する。閉館したあとの建物は、取り壊すか、体育館以外の目的で利用することを検討する。



 体育館は、丹下健三が設計し、昭和39年に完成した建物。巨大な船のような流線型のデザイン。しかし、老朽化が目立ち、雨漏りや剥落などもあり、天井に使われているコンクリート製の板などが落下する危険性が高いことが診断された。2012年7月からアリーナの使用を中止している。



 県は、耐震改修工事の実施に向けて、2013年11月から3回入札も全て応札がなく不調。円安誘導で資材費、燃料費が高騰し、また、復興事業の影響で人材難、資材難があり、非常に難しい「つり天井」などの特殊な構造のために改修費用がかさむ。さらにたとえ工事をしても、天井が低いためバドミントンやバレーボールなど全国規模の大会が開けない種目があるため工事断念を決めた。