Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

徳川家康 スペイン機械時計 複製が始まる

 400年前に難破したスペイン船の救護を行ったお礼にスペイン国王から徳川家康に贈られ、重要文化財にも指定されている機械時計がある。これの当時の機能や動きを再現させようと複製を製作する作業が家康をまつる久能山東照宮静岡市)で始まった。


 機械時計は1581年に作られたとされている。千葉県沖で難破したスペイン船の乗組員を救助したお礼として1611年にスペイン国王が家康に贈ったものと伝わっている。高さ21cm、幅10cm。真鍮製。これまでに修理や改造がほとんど行われていない。

 不動状態になっていて当時の機能や動きを再現させようと複製を製作する作業が13日から開始された。遙々、英国から来日したロンドンの職人、ヨハン・テン・ヒューブが分解した歯車やぜんまいなどおよそ100点の部品を磨いてさびやほこりを落としている。

 今後、時計全体の構造などを詳しく記録してロンドンに持ち帰って複製を完成させる予定。久能山東照宮の落合偉州宮司は16世紀の時計の動きを再現して、実物と並べて展示できるようにしたい意向を話している。