ラファエル前派展
英国のアカデミズムに反発した若き芸術家たちによる「ラファエル前派」運動とその発展を、英国を代表するテート美術館所蔵の名画72点で紹介する美術展を開催。ヨーロッパの美術史に及ぼした影響を再検証し、展覧する決定版の展覧会。
19世紀半ば、英国のアカデミズムに反発した若き芸術家たちによる「ラファエル前派」運動とその発展を、英国を代表するテート美術館所蔵の名画72点で紹介。 1984年にテート美術館で決定版の展覧会が開催されて以降、研究を通じて意義や位置付けが大きく変わったラファエル前派が、英国、ひいてはヨーロッパの美術史に及ぼした影響を再検証し、展覧する、というものです。ロンドン、ワシントン、モスクワ、そして東京で開催されます。
「ラファエル前派」とは
1848年ロンドンー前衛芸術運動を起こし、英国の美術史に大きな影響を与えた芸術家グループが7人の若者によって結成されました。正式名称は「ラファエル前派兄弟団(Pre-Raphaelite Brotherhood)、略してPRB。中心となったのはロイヤル・アカデミーで学ぶ3人の学生、ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829-96)、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(1828-82)、ウィリアム・ホルマン・ハント(1827-1910)でした。彼らは盛期ルネサンスの巨匠ラファエロを規範としてその形式だけを踏襲する当時のアカデミズムに反発し、ラファエロ以前の率直で誠実な初期ルネサンス絵画を理想としてこのグループ名を付けました。
彼らの作品は、具体的には自然をありのままに見つめ、その姿を正確に写しだそうとして、戸外での制作を試みたり、くっきりした明るい色彩を使用し細部を描き込んだりして、リアリズムに徹した画面を作り上げたのです。
当初、そのような姿勢や絵画は社会から猛反発を受け、一種のスキャンダルになりましたが、美術評論家ジョン・ラスキンの援護もあり、しだいに受容されていきました。本展では、ラファエル前派を英国の近代美術に新たな道を切り開いたアヴァンギャルド運動として紹介。
2014年1月25日(土)〜4月6日(日) 会期中無休
森アーツセンターギャラリー
開館時間 10:00〜20:00
※1月、2月の火曜日は17:00まで。
※入館は閉館30分前まで
料金 【入館料】
当日券
一般 ¥1,500
大学・高校生 ¥1,200
4歳〜中学生 ¥500
障がい者手帳をお持ちの方と介助者(1名まで)は半額になります。
団体料金は15名以上で適用されます。