中村好文展 小屋へおいでよ
建築家・中村好文氏は30年あまり首尾一貫して、クライアントの暮らしに寄り添った、普段着のように居心地のよい住宅をつくってきました。建物に新奇性や作品性を追い求めることをせず、主役は「そこに住む人たちであり、そこで営まれる暮らし」と考える中村氏の設計思想は、初めて家を建てる若い夫婦から独り暮らしの老婦人、サラリーマンから芸術家まで、幅広い世代やジャンルの人々に共感され、絶大な信頼を得ています。
本展覧会では、「住まい」に自然体で向き合ってきた中村氏が「住宅の原型」として注目し、子供の頃から魅せられてきた「小屋」を通して、「住宅とはなにか?」を問い直します。
会場は大きく3つのパートで構成されます。3階の第1会場では、「鴨長明の方丈」から「ル・コルビュジエの休暇小屋」まで、中村氏があこがれ影響を受けてきた「古今東西の7つの小屋」を紹介します。4階の第2会場では、中村氏がこれまでに設計してきた数ある住宅のなかでも、特に「小屋的な」住宅を選りすぐって紹介します。そして中庭には、原寸大の「ひとり暮らし用」の小屋を展示します。この小屋は、ここ数年来、中村氏が自身の小屋で実験してきたエネルギー自給自足型の小屋を究極のサイズにまで切り詰めたもので、この小屋で人の住まいと暮らしの原型に思いを馳せていただく趣向です。
小屋を訪ね、小屋を体験し、小屋から学ぶ……中村好文氏ならではの「遊び心」満載の展覧会をゆっくりお愉しみください。
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex130417/index.htm
会場写真[5] 堀江謙一のマーメイド号:紹介ブース全景
© Nacása & Partners Inc.[4] ヘンリー・デイヴィッド・ソローの小屋:ウォールデン・ポンドの湖畔に復元された小屋の写真と、針金のフレーム模型などで紹介
© Nacása & Partners Inc.[3] ヘンリー・デイヴィッド・ソローの小屋:紹介ブース全景
© Nacása & Partners Inc.[2] 第1会場全景。中村氏が長年にわたり思いを寄せ、影響を受けてきた「古今東西の7つの小屋」――鴨長明の方丈、ヘンリー・デイヴィッド・ソローの小屋、猪谷六合雄の小屋、立原道造のヒアシンスハウス、高村光太郎の小屋、堀江謙一のマーメイド号、ル・コルビュジエの休暇小屋――を紹介
© Nacása & Partners Inc.[1] エントランス
© Nacása & Partners Inc. 4 / 23中庭の小屋「Hanem Hut」ができるまで
2013年3月30日−4月2日
[5] © image+物語制作所(瀬戸山玄・中川陽介)[4] © image+物語制作所(瀬戸山玄・中川陽介)[3] © image+物語制作所(瀬戸山玄・中川陽介)[2] © image+物語制作所(瀬戸山玄・中川陽介)[1] © image+物語制作所(瀬戸山玄・中川陽介) 4 / 32代表作品[4] Koma Hut(2009年/長野県北佐久郡)
© 雨宮秀也[3] Peak Hut(2012年/長野県北佐久郡)
© 雨宮秀也[2] Luna Hut(2012年/兵庫県神戸市)
© 雨宮秀也[1] Luna Hut(2012年/兵庫県神戸市)
© 雨宮秀也 4 / 6展覧会情報展覧会名(日)中村好文展 小屋においでよ!展覧会名(英)Yoshifumi Nakamura: Come on-a my Hut!
会期
2013年4月17日(水)〜6月22日(土)
開館時間11:00-18:00(金曜日は19:00まで)
休館日日曜・月曜・祝日
入場料無料
後援社団法人 東京建築士会
一般社団法人 東京都建築士事務所協会
社団法人 日本建築家協会関東甲信越支部
一般社団法人 日本建築学会関東支部
協力株式会社クリエイトA
株式会社コラム
山洋木材株式会社
株式会社ツキデ工務店
有限会社羽根建築工房
有限会社藤巻工業
協同組合レングス