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ロシア国立プーシキン美術館が大量に所蔵する浮世絵コレクション

ロシア国立プーシキン美術館が大量に所蔵する浮世絵コレクションが、インターネットで鑑賞できることになった。同美術館が日本たばこ産業グループの「JTI」と協力し、600点以上の浮世絵を高画質映像で紹介する電子カタログサイト(http://www.japaneseprints.ru)を開設した。日本語、英語、ロシア語で閲覧できる。

 浮世絵コレクションは、19世紀末にロシアの海軍将校キタエフが集めたもので、3万点以上に及ぶ。このうちカラー版画の約600点を2年かけてデジタル化し、カタログにした。葛飾派や歌川派など七つの絵師流派や、役者絵、相撲絵、花鳥画などジャンル別の解説も充実。画像を拡大して細部まで鑑賞できる。

 22日にモスクワで開かれた記者発表会で、同美術館のアイヌラ・ユスポワ素描版画部長は「この電子サイトは日本芸術の普及に大きく貢献すると思う」と述べた。JTIの岩井喜代志代表は「三つの言語でアクセスできるのが重要。世界の多くの人々に日本の美術と文化に触れてもらえる」と意義を語った。



モスクワのロシア国立プーシキン美術館は、所蔵する同国最多約700点の浮世絵(18〜19世紀)のデジタル化をほぼ完了し、22日にウェブサイトで電子図録の公開を始めた。「規模が膨大で常設展示できない」(学芸員)という秘蔵品をロシア語、英語、日本語で解説。世界中からのアクセスを期待している。
 同コレクションは、帝政ロシアの海軍将校キターエフが19世紀末に日本で収集。葛飾北斎の風景画から歌川派の武者絵まで600点以上を、状態に配慮しつつ2年間かけて高画質保存した。ジャンル、年代、浮世絵師ごとに検索可能で、画像を拡大すれば細かい線の一本一本まで鑑賞できる。
 

 プロジェクトには日本たばこ産業JT)の海外子会社JTインターナショナルが資金協力。同社の担当者は「世界の多くの人々が日本の美術と文化に触れ、日本人も自国の歴史について知識を深める機会となる」と強調している。

 電子図録のURLは、 http://japaneseprints.ru