澤田末吉写真展 − 巣鴨
2012年5月11日(金)-20日(日)
おばあさんの原宿と言われる巣鴨とげ抜き地蔵。正式名は曹洞宗高岩寺。本尊の延命地蔵菩薩は諸病の霊験が在ると言われている。4のつく日は縁日で多くの人でにぎわう。また通りの外れには庚申塚もある。通りには、お年寄りの方がよく身につける商品を売る店、食べ物やおみやげ屋がびっしりと並び、カラオケ等もある。
現代の門前町である。
なぜかくも多くのお年寄りの方が集まるのか。写真を撮らせてくれた83歳のおばあさんは、元気そのものなのだが、ポツリ、ポツリと話してくれた。
「連れも遠くに逝くと、何年経っても、時々寂しくなるのよ。あんたにはまだわかんないだろうが、そんな時にここに来ると少しホットするんだよ。いろんな人がいて特別に誰かと話すわけでは無いのだが、挨拶したり、一言二言は気兼ねなく話せるしね。現に見知らぬあんたに写真を撮ってもらい、お話している。妙なもんだよ。」
そう言われて周りを見回すと、郷愁を誘う物有り、たくましくそしてしたたかに生きてきたであろう老人の生き様をかいま見ることも出来そうであり、老人パワー健在である。
しかし私がとげ抜き地蔵に引付けられるのは、あの空間に醸し出される、人々が集うということ、人と人とのつながり、町とは何かということを暗に感じることが出来るからである。諸病の霊験である所以だろうか。
アマチュア作品が持つ魅力に視点を向けた展覧会
「人となり=作品、それが澤田末吉作品の魅力」(奥村森)
澤田末吉は福島生まれ。退職後、好きな世界遺産を見てまわる記録のための写真が高じて作品を撮り始めました。朝日カルチャーセンター 朝日JTB・文化交流塾新宿 「スタジオで学ぶ写真」講座で講師・奥村森に写真を基礎から学びます。
「私がとげ抜き地蔵に引付けられるのは、あの空間に醸し出される、人々が集うということ、人と人とのつながり、町とは何かということを暗に感じることが出来るからである。諸病の霊験である所以だろうか。」
対象を撮影した想いが感じられます。
蒼では未評価の作品・作者とともに冒険をしながら、「そこ」何かがにあればと願います。長いリタイア後を過ごす時代。身近な一例に励みを感じていただけたらと願って。多くの方に気軽に足を運んで頂きたいと思います。
展覧会名: アマチュアの魅力#2 澤田末吉写真展 − 巣鴨 −
会 期: 2012年5月11日(金)〜20日(日)
休 廊 日: 期間中無休
開催時間: 11時より19時 (最終日17時迄)
入 場 料: 無料
企画/主催: 蒼(窪田幸子)
推 薦 : 奥村森
蔵を改装した建物です。
澤田末吉プロフィール
1946年 福島県生まれ
1970年 武蔵野美術大学造形学部美術学科油絵専攻卒業
東京都の教員となる
以後、銀座絵画館、村松画廊にて嶋末吉名で個展をつづける。
平面と物質にこだわる。
また好きな世界遺産を見てまわる記録のため必要に迫られ
写真を撮り始める。
2006年 退職朝日カルチャーセンター 朝日JTB・文化交流塾 新宿
「スタジオで学ぶ写真」 講師・奥村森で写真を基礎から
学び始め現在に至る
お問合せ先: 蒼 窪田幸子
東京都杉並区松庵2−18−26 蔵
電話 03−3331−3681
fax 03−3331−3682
携帯 090−2475−3251