Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

野鳥の父 中西悟堂と善福寺池 展

artscene2011-11-17

日本野鳥の会 

 中西悟堂の足跡たどる企画展


 国内最大の自然保護団体日本野鳥の会」を創設した中西悟堂さん(1895-1984)の足跡をたどる企画展


 「野鳥の父・中西悟堂善福寺池 野鳥保護に捧げた生涯」


 が杉並区天沼3、杉並区立郷土博物館分館で開かれている。


 中西は1929年、現在の杉並区善福寺に自宅を構えた。周囲に田畑や林が広がり、野鳥や昆虫など動植物の生態を研究、34年に会を創設した。
 同じ年には、自宅の周辺約30カ所に巣箱を設置した。今でこそ、森や水辺で野鳥のありのままの姿を観察しているが、当時は野鳥を捕獲し飼育するのが普通だった。中西の姿勢は野鳥への接し方を180度転換する取り組みだった。


 会場では、戦前の飼い鳥の掛け図などが掲げられ、野鳥保護に対する考え方の変遷を知ることができる。また▽機関誌「野鳥」▽直筆の手紙や草稿▽著作物▽愛用した眼鏡や鉛筆−−など計約300点を展示している。


 さらに、発足当初の会員数は数十人で、現在の1000分の1しかいないが、博物学者で民俗学者南方熊楠(1867-1941)が参加。70年代の機関誌の表紙は文化勲章を受章した日本画家の加山又造(1927-2004)も描いた。


 資料の大半は、中西を研究する前同会理事の西村真一(58)が貸し出した。西村は「中西悟堂は自然に身を委ねることで心を癒やされたのだろう。野鳥保護の歴史は杉並から広がったなど時代の背景を学んでほしい」と話す。


 11月6日 午後1時半 から西村さんの講演会を予定。12月11日まで。無料。

 問い合わせ 03・5347・9801

 

野の鳥は野に―評伝・中西悟堂 (新潮選書)

野の鳥は野に―評伝・中西悟堂 (新潮選書)

中西悟堂―かみなりさま (人間の記録 (11))

中西悟堂―かみなりさま (人間の記録 (11))

愛鳥自伝〈上〉 (平凡社ライブラリー)

愛鳥自伝〈上〉 (平凡社ライブラリー)

野鳥と共に (野鳥記コレクション)

野鳥と共に (野鳥記コレクション)

愛鳥自伝〈下〉 (平凡社ライブラリー)

愛鳥自伝〈下〉 (平凡社ライブラリー)

野鳥のすみか (野鳥記コレクション)

野鳥のすみか (野鳥記コレクション)

鳥を語る (野鳥記コレクション)

鳥を語る (野鳥記コレクション)