Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

町田市立博物館

artscene2011-11-15



江戸切子 −日本のカットガラスの美と伝統



2011年10月8日(土曜日)-11月27日(日曜日)



 ヨーロッパからもたらされたカットガラスを手本として、日本で切子が作られるようになったのは、江戸時代後期の天保5年(1834)頃のこととされています。当時の切子制作は、金属製の棒状工具などに金剛砂を水でつけ、手動でガラスを削って行われていたと考えられています。明治に入ると、ヨーロッパから技術者エマニエル・ホープトマンが招かれ、日本にも回転工具によるカットの技法が伝えられます。ホープトマンの弟子の中からは、その後の日本の切子産業を支える職人たちが育っていきました。


 大正・昭和の時代になると、技術革新や産業構造の変化にともないカットガラスの生産は一段と拡大します。昭和前期には、アール・デコ様式を思わせるモダンなデザインの色被せカットガラスの食器類が人気を博すようになりました。


 「江戸切子」は、昭和60年(1985)に東京都伝統工芸品として指定され、また平成14年(2002)には国の伝統工芸品に指定されました。現在でも、ホープトマンの流れを汲む職人たちが、江東区を中心に、伝統と革新の間で魅力的な製品を作り続けています。


 江戸時代から現代にいたる日本の切子とその源流にあたるヨーロッパのカットガラス約250点に加え、現代の切子の工具もあわせてご紹介します。



【開館時間】
9時から16時30分まで


【休館日】
 毎週月曜日
 ただし月曜日が祝日の場合は開館し翌日を休館とする

 ※入館料は無料です。



講演会
「切子の歴史とその魅力」
講師:美術工芸史家 井上曉子氏
日時:11月12日(土曜日)午後2時〜3時30分
会場は町田市立博物館 2階講堂 
参加無料/予約不要/当日先着60名




体験講座「はじめてのカットガラス」
江戸切子職人の方々の指導のもと、小さなガラスの器に文様を彫ります。できあがった作品はお持ち帰りいただけます。

開催日:10月29日(土曜日)、30日(日曜日)、11月19日(土曜日)、20日(日曜日)、26日(土曜日)、27日(日曜日)
時間:受付は午後1時〜4時まで、体験の所要時間約10分
対象:小学生以上
定員:各日60名(参加無料/予約不要/当日先着順) 
協力:東京カットグラス工業協同組合

※ご参加は講座全体でお一人様1回限りとさせていただきます