Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

芸術、美術、展覧会の紹介をしています。

兵庫・有年考古館


赤穂市立有年考古館・有年民俗資料館

兵庫県赤穂市有年楢原1164の1


0791-43-6962 (教育委員会
0791-49-3488 (有年考古館)

10:00〜16:00

休館  火曜日(祝日と重なった場合は翌日) 年末・年始(12/28〜1/4)


JR有年駅下車北西へ徒歩1.2キロ

入場無料


昭和25年10月創立。日本最古の郷土史誌「播磨国風土記」には赤穂郡の記載がなく、少しでも旧赤穂郡の歴史を究明し、古代研究に役立たせる目的で故松岡秀夫が創立開館しましたが、現在では赤穂市教育委員会が管理運営をしています。玄関は明治33年に建てられた旧有年村役場から移築したものです。


11月11日にリニューアルオープン。旧赤穂郡出土資料を中心に、全国出土の考古資料および民俗資料を展示しています。著名なものは赤穂郡上郡町高田西野山3号墳の三角縁神獣鏡上郡町別名出土平形銅剣、赤穂市有年蟻無山古墳出土馬形埴輪、有年原・田中墳丘墓出土の装飾器台・壷・高杯。


〒670−0012 

姫路市本町68番 兵庫県博物館協会事務局(兵庫県立歴史博物館内)
TEL:079-288-9011 

FAX:079-288-9013


 今年5月に民間から赤穂市に寄贈された考古博物館「有年(うね)考古館」(同市有年楢原)が11日、新装オープンする。改修工事が終わり、9日、報道陣に披露された。【小泉邦夫】


 考古館は木造2階建て延べ約242平方メートル。地元の眼科医で、郷土史研究家として古墳の発掘調査を続けていた松岡秀夫さん(85年に81歳で死去)が50年に開館し、財団法人で運営していた。2代目館長を引き継いだ長男秀樹さん(72)=姫路市八代=が、「私に後継者がおらず、建物の傷みもひどくなった。父の遺志を生かし、大勢の人たちに見てもらうには市に(管理・運営を)お願いするのが一番だ」と寄贈した。


 収蔵品の目玉は上郡町の西野山3号墳から51年に出土した「三角縁神獣鏡」(直径22・2センチ)。発掘当時は珍しく、国からの提出命令に、松岡さんは「地元にあってこそ生きた歴史教材だ」と拒否した逸話も残っている。収蔵品は縄文時代から室町時代までの土器、鉄剣、埴輪(はにわ)などのほか、古文書類を合わせて約5000点に上る。


 約1200万円をかけて改修し、新たに多目的ホールや託児室などを設けた。宮崎素一館長は「分かりやすく親しみやすい考古館を目指し、地域の生涯学習の場にしたい」と話している。


 11日は午前10時からの式典後、オープンする。開館は午前10時〜午後4時、無料、火曜休館。




 有年考古館を市に寄贈 


 赤穂が生んだ郷土史家、松岡秀夫(1904―85)が集めた貴重な史料を収蔵する有年楢原の「有年考古館」がこのほど赤穂市へ寄贈された。市は老朽化した建物の修繕や収蔵品の整理を行い、11月11日に市立の考古資料館として再オープン。


 同館は昭和25年10月に開館。その前年から古墳発掘調査に関わるようになった松岡氏が「市民が地域の歴史文化と触れ合える場」として自費で開き、西野山3号墳で出土した三角縁神獣鏡など貴重な考古史料を無料で公開してきた。63年には旧赤穂郡内に関連のある収蔵品1250点が市有形文化財の指定を受けた。


 昨年で創設60周年を迎えたが、運営法人メンバーの高齢化などで施設維持が困難になりつつあり、市へ運営を引き継ぐことを前提に今年2月末で財団法人を解散。5月20日付けで土地、建物と一括で市に寄贈した。


 市は文化財整備事業費として補正予算1630万円を6月議会に提案。認められれば収蔵品のリスト整理、展示室の雨漏り修理など秋の再開へ向けた準備を進めてきた。


 今後の運営を受け持つ市教委は創設者の意思を尊重し、入館料は従来と同じ無料とする方針。松岡氏の長男で、父の亡き後に館長を務めた高校教諭の秀樹さん(72)=姫路市=は「父が大切に集めた史料の散逸だけは防ぎたかった。そのまま考古館として残していただけることは大変ありがたく、感謝しています」と話している。