乙訓・西岡の戦国時代と西岡衆
中世に活躍した土着の武士「西岡衆」を知ってもらおうと、向日市教育委員会の中西昌史さん(46)が紙芝居「西岡衆の活躍」を制作した。紙芝居は16日まで、向日市文化資料館(同市寺戸町)で開かれている企画展「乙訓・西岡の戦国時代と西岡衆」で展示されている。
西岡衆は室町時代に幕府直属の家臣団として活躍し、京都市西京区から大山崎町周辺に住んでいた土着の武士。各村の武士が神社などに集まって話し合うなど集団で地域を治めていたという。
長岡京時代(784〜794)には、向日市に政治の中心である長岡宮が置かれており、同市の小学校の社会科では副読本を使って地域の歴史を学んでいる。だが西岡衆についてほとんど知られていないことから、「地域の歴史を知ってほしい」と中西さんが紙芝居を作った。
紙芝居は戦国時代が舞台。上洛した織田信長に攻められ、次々と西岡衆が支配下に置かれる中、最後まで抵抗した物集女(もずめ)氏の姿を描いた。中西さんは「当時では珍しい集団での自治や、西岡衆としての誇りを大切に信長と戦った武士がいたことを伝えられれば」と話す。今後、別の時代の西岡衆の活躍ぶりについて紙芝居にする予定だという。
企画展は午前10時〜午後6時。11、12日は休館。紙芝居は一部3000円で販売している。問い合わせは同館(075・931・1182)。
文化資料館では、歴史学、考古学を中心とした資料を調査研究し、系統的に整理しています。館内には、乙訓地域で出土した考古資料を展示しています。
郷土の歴史、文化を知りたいときは、ぜひご利用ください。
向日市立博物館・科学館文化資料館
文化資料館地図
開館時間
午前10時から午後6時
(入館は午後5時30分まで)
休館日
月曜日(祝日の場合は開館し、翌日と翌々日を休館)
祝日の翌日(土曜日、日曜日の場合は開館し、次の火曜日を休館)
〒617-0002
京都府向日市寺戸町南垣内40−1
075-931-1182
入場無料