Artscene 芸術の風景 -アートシーン 展覧会情報

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浮世絵太田記念美術館

artscene2011-08-01










「両賊深山妖術競之図」(個人蔵)







 歌川芳艶 知られざる国芳の門弟



 入館料: 

 一般¥700 ・大高生¥500・中学生以下無料


 2011年8月2日(火)- 8月26日(金)

 8月8日、15日、22日は休館


 http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/
 浮世絵太田記念美術館
 UKIYO-E OTA MEMORIAL MUSEUM OF ART


 〒150-0001
 東京都渋谷区神宮前1丁目10-10
 03-3403-0880


 開館時間は、平常通り午前10時30分から午後5時30分(最終入館は午後5時まで)


 太田清蔵(東邦生命保険相互会社 元会長)が半世紀以上をかけて集めた浮世絵を展示し、ラフォーレ原宿の裏にひっそりと佇むのが「浮世絵大田記念美術館」。浮世絵は、日本独自の大衆美術として江戸時代初期に誕生し発展した。日本独自の文化である浮世絵の初期から終末にいたるまでの代表作品を網羅している。

 
 
 江戸時代に美術品として評価されていなかった浮世絵は、江戸時代末期-明治時代にかけていち早く価値を見出した欧米に膨大な数の秀品が流出。版画・肉筆画の鑑賞は、海外に行かなければ見られない状況になっていた。このような現状を嘆いた故・太田清藏が、昭和初期より半世紀以上に渡り約12000点におよぶ浮世絵を収集したもの。1980年に美術館が設立された。浮世絵の初期である江戸時代の始めから、終末を迎える明治時代にいたるまでの代表作品を所蔵し、すべての作品が色目の美しい保存状態にある。


 出品作品一覧


 「文治三年奥州高館合戦白衣川白竜昇天」(個人蔵)

 「両賊深山妖術競之図」(個人蔵)
 
 「東海道 程ヶ谷 其二」


 「為朝誉十傑(白縫姫と崇徳院)」(個人蔵)

 「大江山酒呑退治」(個人蔵)
 
 「破奇術頼光袴垂為搦」(個人蔵)

 「両国大花火の図」(太田記念美術館蔵)
 
 「為朝誉十傑(鎮西八郎と四頭九郎)」(個人蔵)


 平安時代。鬼童丸(きどうまる)と袴垂保輔(はかまだれ・やすすけ)という二人の妖術使いが、妖術合戦を繰り広げています。左の鬼童丸が炎と大蛇を繰り出せば、右の保輔は負けじと大水と大鷲で対抗。うねるようにしてぶつかり合う炎と水の表現は、師である国芳を上回らんばかりの迫力に満ち溢れています。


 カタログは900円(税込)にて販売


 幕末の浮世絵師、歌川芳艶(うたがわ・よしつや)。歌川国芳の門弟の一人として活躍しましたが、月岡芳年や落合芳幾など才能ある同門たちの存在に隠れてしまい、現在では浮世絵の研究者たちの間でさえもその名前はほとんど知られておりません。

 しかしながら、師匠である国芳の画風を継承した芳艶の武者絵の数々は、時には国芳を越えんばかりの迫力に満ち溢れています。国芳の武者絵の才能をもっとも受け継いだのが、この芳艶であったと言えるでしょう。

 本展は、歌川芳艶という知られざる浮世絵師の全貌に迫る、世界で初めての展覧会。芳艶の代表作となるのは武者絵ですが、それ以外にも美人画や風景画、戯画、役者絵などさまざまなジャンルを手掛けています。従来まったく紹介されることのなかった芳艶の画業の全貌を初めて紹介します。