千葉市美術館
生誕130年 橋口五葉展
2011年6月14日(火)- 7月31日(日)
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2011/0614/0614.html
橋口五葉(1881-1921)は鹿児島市の生まれ。1899年に上京してはじめ橋本雅邦に日本画を学び、まもなく洋画に転じて東京美術学校へ進む。油絵修業のかたわら図案にも才を発揮、1905年にはかの『吾輩ハ猫デアル』(夏目漱石著)で装幀家としてデビュー、以後アール・ヌーヴォーを基調とした優美な装本の数々を世に送りだした。
1911年の三越呉服店による懸賞広告画募集では1等となって話題をさらい、同じ頃から錦絵の研究・復刻にも取り組む。1915年の渡邊版《浴場の女》を経て《化粧の女》や《髪梳ける女》に代表される珠玉の私家版木版を残し、41歳で逝去。
本展は、監修に美術史家の岩切信一郎氏を迎え、油彩、水彩、素描、版画、絵葉書、装幀本、ポスターなど約400点から改めて橋口五葉の全貌を探る。展示作品には、1912年の无声会展に出品され、モノクロ写真でのみその存在を知られていた幻の《黄薔薇》をはじめとする新出資料が数多く含まれ、五葉の制作の軌跡を照らしだす。五葉が独自の美意識をもって創造した多様なデザインや女性像、その馥郁たる線と色を生誕130周年を記念して展示する。
観覧料
一 般 1000円
大学生 700円
小・中学生、高校生無料
団体20名以上、および市内在住60歳以上は2割引。
障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
開館時間
日-木曜日 10:00-18:00
金・土曜日 10:00-20:00
※入場受付は閉館の30分前まで
記念講演会
「新・橋口五葉 譚(ものがたり) 」
7月10日(日)14:00より(13:30開場)/11階講堂にて
講師: 岩切信一郎 (美術史家)
聴講無料/先着150名
市民美術講座
「橋口五葉が追い求めた女性像」
6月25日(土)14:00より/11階講堂にて
聴講無料/先着150名
【講師】西山純子(当館学芸員)
「橋口五葉と浮世絵」
7月16日(土)14:00より/11階講堂にて
聴講無料/先着150名
【講師】小林忠(当館館長)
中学生のためのギャラリークルーズ'11
7月22日(金)、23日(土)10:00-15:00随時受付/8階展示室にて
参加無料/各日先着30名程度
子どもだけでの来館と鑑賞をサポートします。受付順に随時グループを組み、ボランティアリーダーと「橋口五葉展」を鑑賞します。1人でもグループでも参加可。夏休みの宿題(展覧会鑑賞)にも対応できます。所要時間30〜40分程度。参加希望の方は直接会場へお越し下さい。
出品作品一覧
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2011/0614/0614_list.pdf
同時開催 所蔵作品展「ドローイングの楽しみ」
特別図録販売
http://www.ccma-net.jp/publication_catalog/2011/2011_02.html
生誕130年 橋口五葉展 Hashiguchi Goyo
2011年 発行:東京新聞
縦26.6×横19.1×厚1.9cm 重さ731g
211p 425点 2,400円
目 次
頁
ごあいさつ 5
謝辞 6
目次 7
橋口五葉―装飾美術の軌跡― /岩切信一郎 9
図版
I 鹿児島から東京へ
1.素描・水彩・パステル―イメージの集積
2.油彩画―白馬会の頃
17
II 物語の時代
1.日本画
2.浪漫主義
3.西洋と東洋の融合
37
III 吾輩ハ五葉デアル
1.『ホトトギス』の周辺
2.装幀本とその画槁
3.雑誌やポスターの仕事
55
IV 耶馬渓を描く―新たな主題の発見
1.耶馬渓・別府の風景
2.温泉場の女たち
93
V 素描―裸婦たち
111
VI 新たなる浮世絵を求めて
1.《浴場の女》まで
2.浮世絵研究
3.私家版木版の精華
4.没後の動き
129
資料編
162
橋口五葉―画業前半期の作品と制作状況を中心に― /山西健夫
167
『ステューディオ』特別冬号(1898-1899年)、特別冬号(1899-1900年)と五葉のアール・ヌーヴォー様式による装幀について /若林操子
172
画業後半期の橋口五葉―新出資料を中心に― /西山純子 178
橋口五葉年譜 184
主要参考文献 193
出品リスト 199