山本有三の足跡 −「竹」から読み解く昭和20年代
2011年 3月1日(火)−9月28日(水)
玉川上水のほとりに建つ、旧山本有三邸である「山本有三記念館」は、大正末期の本格的な欧風建築で、晩餐客がくつろぐドローイングルーム(応接間)や、個性的にデザインされた3つのマントルピース(暖炉)があり、壁やドアにも装飾的な細部を持ち、三鷹市の文化財にも指定されている。
記念館の南側には有三記念公園が隣接し、文学散歩や庭園鑑賞の場としても愛される。武蔵野の面影残る緑に囲まれて建つ、大正ロマンの洋館。
玉川上水沿いに続く「風の散歩道」沿いに、徒歩で12分。
Yuzo Yamamoto Memorial Museum
【開館時間】 9:30−17:00
【入館料】
一般300円 団体200円(20人以上)
中学生以下及び障害者手帳を持参の方とその介助者は無料です。
校外学習の高校生と引率教諭は無料です。
【休館日】
月曜日(月曜日が休日の場合は開館し、休日を除く翌日と翌々日は休館)
Phone: 0422-42-6233
Fax: 0422-41-9827
展示構成と主な出品資料
I. 戦後日本の復興に向けて
『竹』初版本、「竹」(原題「雪もちの竹」)初出誌、「銀河」創刊号
II. 参議院議員として
選挙ポスター、選挙演説(「政治と文化」)原稿、山本有三編集国語教科書
大正から昭和にかけて、劇作家・小説家として数々の話題作を生み出した山本有三[1887−1974]は、戦後、作家以外にも活躍の場を広げている。
1947(昭和22)年から1953(昭和28)年に任期満了を迎えるまで、参議院議員として文化委員長や文部委員長を歴任し、国立国語研究所の設立や祝日法・文化財保護法などの整備に尽力。また、現代でも良質な少年少女雑誌として高く評価されている「銀河」の創刊や国語教科書の編集など、次世代の担い手となる子どもたちへ向けた仕事と共に、国語改革にも熱心に取り組んだ。
選挙ポスター 『竹』 細川書店
本展では1948(昭和23)年に刊行された有三の随筆集『竹』を取り上げます。この中に収められた7つの作品を通して、戦後日本の復興にかける思いや議員時代の取り組みを紹介。